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おひとり様女子のエッセイ

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アロマセラピストになるために渡豪

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画像:photoAC熊澤充さん
 

オーストラリアに飛び出した一番の理由、アロマセラピストになること。

 

渡豪して1年が過ぎようとしていた頃、『そうだ、わたしはアロマセラピストになるんだった』と当初の目標を思い出して、急きょ学校を探し始めて、学校見学へ。


私が通った学校は、シドニー中心地から電車で20分ぐらいのSt Leonards (セントレオナルド)というシドニー北部の街にあるNature Care Collage という学校。

  

アロマセラピーディブロマ(1年半)のコースに入学する条件としては、IELTSで平均5.0 以上の英語力を保持していること。


日本ではあまり馴染みのない英語の試験IELTS。


オーストラリアはイギリスの植民地だったこともあり、TOEFLよりも、IELTS (アイエルツ)のスコアにて、語学力を判定されるケースが多く、オーストラリアにおいては、ビザの発給などにも、このIELTSのスコアというのが何かと必要になるケースがでてきます。


IELTSどころか、何の英語の試験も受けた経験がなかったわたしは、まずは、政府機関が提供しているIELTSの集中講座を受講し、3ヶ月間猛勉強して、なんとかならしで、ギリギリ5.0のスコアを取得し、アロマセラピーの学校へ進学した。


入学後からが、本当の試練のはじまり。


まず、学校での手続きやら、全ての案内はもちろん英語対応であり、その手続きを自分でやらなければなりませんでした。

 

どの科目を、いつまで取得し、何の科目がいつ、どのクラスであるのかなど、全て自分で確認をして、科目の申込みから受講までをしなければなりませんでした。


日本人学生もチラホラいたが、ほとんどが現地のシドニー在住の現地の人。


先生が話すスピードも、クラスメイトが話すスピードも、もちろん、通常スピードであり、授業についていくのがものすごく大変だった


ホワイトボードにかかれる文字も、当たり前だがハンドライティングで読みづらいし、講義で出てくる単語も、まず聞きなれない単語で、わたしを特に苦しめたのは、「解剖・生理学」


全部の筋肉の名称と働き、体のあらゆる臓器の名前を覚えなければならず、毎週のように小筆記テストがあり、毎日5~6時間、多い時で10時間ほど、辞書片手に、厚さ5cm 以上はある解剖・生理学の分厚い本にかじりついて、何とか毎週のテストを乗り切りました。


それに加えて、アロマセラピーは、自然の植物から取れる100%のエッセンシャルオイルを使って体と心のバランスを整えるというセラピーで、各エッセンシャルオイルの学術的なボタニカルネームも暗記しなければならず、聞きなれない、見慣れない単語の綴りを、何度も書いて、何とか頭に叩き込みました。


英語ができないというハンディを持ったわたしは、現地の人の数倍も努力しなければ、授業にもついていけないし、試験だって、課題のレポートだって、何倍も時間がかかるので、単位を落とせないというプレッシャーで、いつも胃痛に悩まされました


アロマセラピーという癒しの世界のはずが、わたしにとっては、特に学科試験は、とんでもないプレッシャーに押しつぶされそうになりながら、なんとか、ひとつずつ、乗り切ることができました。


オーストラリアの素晴らしいところは、困っている人に手を差し伸べてくれること


優しいクラスメイトは、『わかる? だいじょうぶ?』と気にかけてくれて、わからないところを、ゆっくりの英語で説明してくれたり、筆談で教えてくれたりして、彼らの優しさに救われた。


そんなこんなで、1つずつ単位をとりつつ、マッサージの練習の授業中、優しいエッセンシャルオイルの香りに包まれながら、マッサージされながら居眠りするというのが、楽しみでした。


英語でのレポート書きや毎週のようにやってくる学科試験は、わたしにとっては地獄のような大変さではあったが、そのおかげで、わたしの英語力も劇的にアップし、やっとこオーストラリアンライフを楽しめるようになった。


卒業の課題として、実際に学校構内のクリニックにて、お客様相手にアロマセラピーの施術をしました。


現地のお客様の心身の具合をヒアリングし、禁忌事項を確認し、症状に合わせてエッセンシャルオイルを私の感性で調合し、わたしが良いと思うマッサージの手法を取り入れ、多くの人を施術する経験は、後ほど、アロマセラピーサロン運営に役立ちました。

  

byちびまる