画像:photoACacworksさん
MBA取得のきっかけ
わたしがMBA取得を目指そうと決めたのは、40代にそろそろ突入というアラフォー時代。
MBA取得なんて、これぽっちも考えてなかったわたし。
それなのに、思い立ったら吉日。
長年の海外生活に終止符を打ち、帰国して安定的な生活を得たものの、頭も心も退屈で、また、今後の自分の人生の行先なんて、まったく見当もつかず、悶々としていた日々。
気がついたら、心がそっちに向いていて、MBA取得に向け走ってる自分がいました。
きっかけというのは、なんてことない、特に大きな理由なんてない。
親友のひとりから、「こんなのあるよ、試しにみてみたら?」とおくられてきたリンクがBBT大学大学院のサイト。
遠隔オンライン授業でMBAを取得するというもの。
最初は、「へぇー、こんなのがあるのー」ぐらいにしか思ってなかったのですが、カリュキュラムの内容を見ていたら、実践的で面白そうな内容だったので、気がついたら、応募要項に目を通して、具体的に考えている自分がいました。
特にこれといって、何か誇れる才能もキャリアもなく、よくある「海外生活経験者、英語が少し得意な人」という以外、何も持ってなかったわたし。
当時は、中途半端なポジション(もちろん平社員)で、普通に営業事務の仕事をしてました。
英語ができたから、英文契約書の確認なども、たまにやってみたりして。
特に何かパッションをもって仕事に取り組むということもありませんでした。
それほどやりたい仕事でもなかったし、かといって、転職を真剣に考えるほど、不満もなく、普通に暮らしていけるお給料をもらっていたので、「なんとなく」仕事をしていたように思います。
でも、せっかくなら、英語を使ってグローバルに仕事をしてみたいとも思ったし、あわよくば、管理職にも就いて、経営に携わってみたいという野望は、少なからずありました。
その漠然とした野望と、時間を持て余していたこと、経営学への興味、自分の英語力の力試しなど、いろいろな小さな条件が重なって、それが原動力となり、MBA取得に向け、大学院に入学する運びとなりました。
大卒ではないわたしは、入学願書を出すにあたり、2名からの推薦状を書いてもらう必要がありました。
職場以外で知り合いもいなかったので、所属する企業の役員2名にお願いして推薦状を書いてもらいました。
「大学も行ってないのに、MBAなんて無理じゃない?」
「MBAなんて、まだ早すぎるんじゃない?」
「MBA取得したって、何も待遇は変わらないよ」
「MBA取得して、具体的にリターンは見込めるの?」など、
周囲からは、後ろ向き意見がほとんどでした。
反対されればされるほど、あまのじゃくなわたしの心に火がついて、「何が何でもMBA取得してみせる!」という意気込みが増していきました。
逆境に燃える恋心と似たようなもんです^^
そんなわけで、「そこまで気持ちが固まっているなら応援するよ」と、終いには周囲から応援してもらって、無事に大学院に入学しました。
MBA取得に全力投球の2年間
入学してからは、大変でした。
何が大変って、課題の多さとその重さ。
討論に参加し、クラスメイトや教授からの激しい突っ込みにfactベースで意見を打ち返す日々。
1年目は日本語で、2年目は全部の課題が英語。
途中、2年目進級条件のTOEICのスコアを取る対策もやりつつ、リサーチ、受講、グループワーク、レポート提出など、タイムマネジメントが大変でした。
最短2年、最長5年で卒業可だったのですが、わたしは、根がせっかちなので、入学してからすぐに、最短2年で卒業すると決めました。
なので、のんびり学んでる暇はなく、とにかく駆け足で走り抜けた2年間。
暇を持て余していた日常から、一気に高密度の毎日に。
平日20時ー25時(5時間)
週末ほぼ1日(10時間)
↑を2年間。
わたしがMBA取得に向け費やした時間です。
2回オーストラリアのボンド大学にフィールドワークや卒研に出かけ、どうせやるなら一番で、奨学金半額Getしてやろうと思って、ひたすらAを狙った結果、首席で卒業しました。
ここで勘違いしてはいけないのが、優秀だから首席になれたわけではなく、奨学金目当てで課題に取り組んだから、首席を取れたということ。
首席というのは、努力賞のようなもので、本当の意味で優秀な訳ではないと、それは一番自分がわかっている。
同期のほとんどは、頭脳明晰、本気で戦ったら勝てない相手で、リアル社会においてのエリートばかり。
彼らはわたしのように暇ではなく、超多忙な中、MBA取得に取り組んでいたため、費やせる時間も、わたしのそれとは、全く違っただろうし、私とは、そもそも目的が違かったと思う。
ただ、その時思ったのが、地頭のレベルの差はあるにせよ、大学行っていようが、行ってなかろうが、ものごとは、成せばなる訳で、自分次第でそれなりの結果を出すことはできるということ。
なので、高卒だろうが、中卒だろうが、なんだろうが、学ぶ気持ちさえあれば、何事もある程度できるものであって、諦める必要もないし、また、まわりにとやかく言われてしょんぼりする必要もないなと思いました。
MBAを実際に取得してみて
終わってみればなんてことない、過ぎ去ったイベントのようなもので、卒業当初はこれといって、何も変わったことはありませんでした。
変わったことというか、実感できたことと言えば、ある種の達成感でしょうか。
自分なりに、やるだけやったという満足感。
それなりに大変であったことは間違いないし、自分なりにMAX努力もして成し得たことだったから、体力的にも精神的にも、言葉にはできない、自信はつきました。
MBAそのものというよりも、経験を通じて得た感覚と自信というものは、大きな財産になったかなと思います。
また一方で、MBAを取得したところで、すぐさま昇進・昇格・昇給するわけでもなく、職場で何か、変化が訪れることもありませんでした。
でも、じわじわと、6年ほどの歳月をかけて、ホップ!ステップ!ジャンプ!はできたかなと思っています。
MBAで学んだことの応用
基本的に、MBAで学んだことを、そのまま職場(現場)に応用するのは少々無理があります。
自ら起業してビジネスするなら、そのまんま、役に立てられることは多々あると思いますが、既存の組織、特に中小企業において、MBAで学んだことを、そのまま応用しようと思っても無理がある、ということは、きっと、MBAホルダーなら「うんうん」とうなずいてくれる人も多いはず。
すでにそこに存在する人たちが築き上げてきた歴史、習慣、組織特性などがあるので、いきなり新しい風を吹かそうと思っても、そうそうドラマのようにはいかないのが現実。
人は自分が知らないこと、新しいことをすんなり受け入れる生き物ではなく、年を取れば取るほど、現状維持を好み、変化を拒む傾向にあります。
よっぽど窮地に立たされていない限り、人は、今まで通りを好みます。
だって、その方が断然楽ちんですから。
なので9割方、MBAで学んだことを職場に持ち込もうとしても、上手くいかない、ワークしないと思ったほうが良いです。
ただし、考え方という意味では、自らの戦略を練る目的においては、学んだことを使う機会は多々あります。
また、一緒に学んだ同期(友人)の存在は大きく、現実社会で同様の苦難に面している、もしくは経験者から学べるというのは大きい。
MBAへの投資とリターン
投資した額:2年間でざっくり300万⇒奨学金にて50%OFF 150万円
投資した時間:45時間 x 52週 x 2年 = 4,860時間⇒ざっくり5,000時間
リターンまでの時間:6年間
変化:希望の職種で役職3回昇格・昇給
海外担当者として、やってみたいことを全てやらせてもらって、世界中を旅して、世界中の人々と仕事をする経験が得られたこと、そして人脈は1番の財産となりました。
上記の結果は、MBAを取得したからという理由が全てではありませんが、MBAを取得したことが、キャリア構築のきっかけとなったことは、間違いないと思います。
MBAを自己投資で取得したというやる気、そして熱意があれば、「一度チャレンジの機会を与えてみようか」と思ってもらえる可能性は高まり、また、それで機会をくれたマネジメントを満足させられることができれば、次につながっていきます。
そのきっかけとして「MBAホルダー」を切り札に使うことは、意外と効果的かもしれません。
わたしなりの結論
MBAを取得してリターンは得られたか。
わたしは、投資した以上のリターンを得られたと実感してます。
多分それは、MBAというバッチの力ではなく、自分なりにコミットしてMAX努力してきたこと、それが自信となって、熱意を持って、何度断られても、マネジメントにアプローチすることが出来たこと、
そして提案したことは、必ず実行に移してきたこと、社内関係者に対して、社内営業も面倒くさくてもやり続けてきたことなど、
そういった全て積み重ねが自身の信用貯金につながっていき、相乗効果的を発揮して、今につながったのではないかと、自分では評価してます。
MBA取得を考えている方、わたしの経験談が役に立つかわかりませんが、もし、迷っているなら、「まずはやってみる」と良いのではと思います。
その後の結果は、自分次第と思いますが、一生懸命やって、後悔することはないでしょうし、何より経験を積み上げられます。
何事も、「トライしてみて、無駄になることはない。」ので、恐れることは何もないし、失敗したって、一つの経験と思えば良いと思います。
と、勧めておきながら、残念なことに、、、わたしの頭の中の消しゴムのスピードは相当速くて、MBAで学んだこと、ほとんどすっかり忘れちゃったんですけどね笑
過去の産物とはGoodBye
一度完了してしまった事柄については、別れた彼氏と同じぐらい興味が薄れてしまって、完全に過去の産物としてGoodByeしてしまう、わたしの悪い癖。
わざわざAmazonで外国から輸入して(確かタイから)手に入れた参考書など、総額10万円以上費やしたにも関わらず、結局、1頁も読まないまま処分した書籍も多々あり😅
大学院時代に買ったビジネス書籍は、絶対読み返したりしないという自信があったから、昨年断捨離にて、全部処分しました。
また、当時、一生懸命、書きなぐったノートも、レポートも、何もかも処分したので、残っているものと言えば、卒研AUSワークショップ時代や卒業式の写真と、卒業証書ぐらい。
MBA、あれほど夢中になって取り組んだのに、自分でもびっくりするぐらい興味が薄れ過去の産物化してしまって、自分でも呆れてしまうほどです。
終わってしまえば、全ては良き思い出に😌
それでは、みなさま、have a nice day
by ちびまる