何も待遇は変わらないよ、と言われて挑んだMBA
2011年の秋、MBAコースの入学を決めたわたし。
大学に行っていないわたしが、いきなり大学院に進学するのだから、少なからず周囲からの反対、というか心配と抵抗(ついていけるのかと)がありました。
大学院でクラスメイトになる人たちは、大手企業で働く出世クラス(すでに部長クラスの人たち)の40~50代、や起業家志向が強いエネルギッシュな20~30代、または、外資企業でバリバリ働くキャリア志向の人たちばかり。
それも8~9割が男性で、東大、慶応、早稲田、東京理科大など、日本人なら誰でも知ってるような日本では名高い大学卒の人が多い中、特に何の専門もなく、大卒でもない、特に何の役職もない、いってみれば、ただの平社員のOLが、優秀、エリート、と呼ばれる人たちと一緒にMBAコースに挑むというのだから、周りが心配するのも無理はありません。
BBT大学大学院というオンラインキャンパス(遠隔受講が可能なMBA)は、外資経営コンサルタント会社で有名なマッキンゼー・アンド・カンパニー(McKinsey & Company)で日本支社の社長を務め、アジア諸国においても有名人の大前研一氏が学長の大学院、MBAコース。
大前さんが、大学院のMBAコースについて、学長としてスピーチしているビデオを拝見しました。
「はっきり言って、しんどいですよ、MBAコースは。」=入学するなら覚悟して、みたいなメッセージでした。
「ついていけるかな・・・」と、一瞬怯みましたが、わたしの気持ちは決まってました。
入学の敷居は、比較的低かったので、ありがたかったです。
確か、3人ぐらいに、相談というか意見を聞いたと思う。
MBAコース、受けようと思うけど、どう思うって。
MBAといっても、海外の名門大学のMBAではなく、画期的なオンライン受講で、アカデミック重視ではなく、実際にビジネス、そしてマネジメントに関わった実力者の教授から学べる実践重視のMBAコース。
最短2年間で、少なくとも総額300~350万円はかかる投資。
わたしが信頼する知人3人から頂いた同じフィードバックは、
「それだけお金をかけても、待遇は何も変わらない可能性が高い。」ということ。
「それよりも、わかりやすい資格の取得、例えば翻訳家、通訳家、など、スペシャリストになる道のほうを目指したほうが、いいんじゃない?」というご意見。
要するに、MBAって、「なんとなくすごそうだし、聞こえはいいけど、どこか頭でっかちで、実際には役に立たなそう、具体的に何がスキルとして残るのか?」という、モヤモヤとした漠然とした疑問が払しょくできず、「ほんとうに、300万円もお金を投じる必要性あるの?」という懸念のほうが大きかったのです。
でも、わたしの意志は固かった。
グローバルビジネスというものは、どうすれば展開できるのか、術を知りたかったし、また、事業分析、販売戦略とは、いったいどうやって考えれば良いのかなど、具体的で実践的な術を知りたい気持ちのほうが強かった。
相談は、自分の意志を確認するかのような作業に過ぎませんでした。
最初から、もう自分の中で決めていたし、最後も、自分で決めました。
わたしの場合、最終学歴が、オーストラリアのシドニーにある、アロマセラピストの資格を取ったNature Care Collage というところ^^;
成績証明書の取り寄せをする必要があり、結構大変でした。
また、2名からの推薦状も必要でした。
当時と以前のわたしの上司(今お世話になってる会社の取締役)に、推薦状をお願いしました。
「まだ、早いんじゃないの、MBAなんて」(=生意気)というフィードバックを受けながらも、頭を下げてお願いしました。
推薦状の内容については、わたしは知りません。
でも、お二人のご協力のおかげで、わたしは無事にMBAコース・グローバリゼーション専攻科に入学することができ、最短の2年間で、それも自分でも想像もしなかった首席で卒業して、それもご褒美として、学費50%の返金を頂いて、実施150万円ぐらいでMBAを取ることができました。
平日1日5時間、土日は1日10時間ぐらい時間を割いて、TOEIC Speaking, Writtingのスコア取りの勉強、個人の課題(週に多い時で5科目)提出と受講、クラスの議論参加、グループワークに研究活動(調べもの)、家族と旅行中であってもパソコンを持っていって、夜な夜なひとり暗闇の中でオンラインクラスの議論参加などをやりながら、勝ち取った首席と受講料の半額ゲット。
たぶん、人生の中で、一番集中して、何よりも最優先にして、取り組んだ時間でした。
今となっては、MBAそのものについては、自分の中では、それほど大きな意味を持つものではないですが、2年間、自分が費やした時間と労力、プロセス、そして経験については、価値があるものと思っています。
MBAコース参加前の自分と、MBAを首席で卒業した後の自分は、頭の良し悪しは以前とほとんど変わらないにしても、それをやり遂げた自分への自信はつきました。
一言、念のため、ここに記しますが、MBAを首席で卒業したからといって、わたしの頭が特別良いという意味ではなく、どちらかというと、努力の量を褒められた感じです。皆勤賞的なもの、とわたし自身は捉えています。
わたしには、ただ、他の人より、時間を確保しやすかったのと、そして、時間を使う努力ができた、ただそれだけです。
MBAを首席で卒業したからと言って、みんながあっと驚くような、素晴らしい、画期的な事業戦略プランを打ち立てられるわけでもなく、分析ができるわけでもなく、知識が豊富という訳でもありません。
アカデミックな内容は、驚くほど、キレイさっぱり、わたしの頭の中の消しゴムが、消し去ってしまい、正直なところ、あんまり覚えていません。
あまりにも覚えてなくて、恥ずかしいぐらいです。
でも、何事も、「なせば成る」ということがわかって、自信がついたことは、間違いありません。
2年間、多くの時間と労力を費やしたMBA。
得たものは、考える力と組織への理解です。
どんなに巷で有名どころの企業に属したって、それなりに組織の課題があり問題もあり、そこには多くの人が関わっているので、上手くいかないことが多いです。
自分の居場所を決めるのは、自分であって、その居場所(組織)には、すでに存在している人たちがいるのだから、そこにいる人たちの力を活用して、成果を出す努力をする必要があるということを学びました。
やってよかった、MBA
やっと外的変化がもたらされた
大学院卒業後、お金という待遇の誘惑に負けて、外資系のポジションに揺らいだ時期もありましたが、わたしは、なんだかんだと、理由をつけて、今の企業に留まりました。
理由は、グローバルビジネスに関わっていたいから。
住まいは日本、仕事は海外、外向きに仕事で、いろんな国の人たちと関わり、いろんな国を訪れて、いろんな経験をしながら、ビジネスをしたかったから。
自由に提案して、実行できる仕事の仕方がしたかったから。
今、わたしが属している企業には、それを可能にする環境と素質があります。
大胆なことはできないけど、ちょっとずつ、ちょっとずつ、ジワジワと、世界へ挑戦。
組織変革のため、上の人、横の人、外部の人に働きかけて、いろんなことを、文書に落として提案し、働きかけをして、実行してきた結果、やっと、4年目にして外的変化ががもたらされ、責任と裁量が増えて、それなりのポジションに就くことを実現しました。
だいぶ遅咲きのキャリアアップですが、これから、もっと自由に、いろいろ提案して、やりたいことを進めていける土壌がやっと整いました。
勝負はこれから・・・
もっと自由に、責任と裁量をもって、仕事ができるポジションに就けました。
勝負はこれから、です。
わたしの仕事は、海外市場において、会社に売上と利益をもたらすこと。
その仕組みづくりを加速して、地球規模で、営業&マーケティングのチームビルデイングをしていきます。
それも、社内ではなく、各国に根づいた社外の現地の会社と。
国も、言語も、文化も、商習慣も違うビジネスパートナーによるチームビルディングを行って、最大限外のリソースを活用して、自分が属する会社に利益をもたらし、最終的には自分にも、その対価がまわってくるように、働きかけをしていきたいと思います。
日本の田舎の中小企業から、グローバルビジネスへ!
羽ばたけ!きらめけ!飛び立て! 日本の技術!
これからが楽しみです^^
byちびまる