- 加齢と遺伝には抗えない!?
- 生活習慣を変えられなかった10年間
- 糖尿病専門医に相談する大切さ
- OGTT(経口糖負荷試験)で数値をみる
- 専門医の見解(わたしのケース)
- 薬剤を選ぶのも容易ではない
- 生活習慣で気をつけること
加齢と遺伝には抗えない!?
今年50歳になるわたし。
ここ1~2年で急激に老化現象を経験しているアラフィフ女子です。
いろいろ疲れも出てくるし、加齢とともに出てくる不具合。
40代前半から、徐々にですが確実に、、、右肩上がりのわたしの空腹時血糖値。
ついに糖尿病域に突入してしまい、「協会けんぽ」より、下記通知を受け取りました。
下記、、、ちょっと前のものですが、毎年こんなような通知が届きます。
ヘモグロビンA1Cは5.7とかろうじて基準値以内でしたが、空腹時血糖値が「今ココ!」
「あなた、糖尿病ですよーーーー!医療機関受診してくださーい」
と、赤と黄色のマクドナルド的な配色で。
わたしの祖父母、両親、兄もみ~~~んな、糖尿病です。
そしてわたしも、例外なく・・・。
なので、もう、これは、受け入れるしかないのでは?と思ってます。
生活習慣を変えられなかった10年間
実は、ここ10年間で3つの内科医院をはしごして、中途半端に糖尿病の治療について相談し投薬を始めてみては、薬をもらいに行くのがめんどくさくて、1~3か月で中断し、「食事と運動でどうにかなるだろう」と思って、いい加減にやり過ごしてきました。
それなりに、それなりにですよ、わたしも努力はしてきました。
例えば、
1.週2~3回は運動をする
2.野菜から食べ始める
3.なるべく甘いものを控える
4.コーヒーはブラックにする
5.お菓子や菓子パンを控える等
以前ほど、甘いものを自ら買って食べることはしなくなりましたし、なるべく歩くようにしたり、毎日会社の階段の上り下りもたくさんしてます。
でも習慣というのはおそろしく、甘いものが好きなわたしは甘いものを止めることはできないし、お酒も好きだし、仕事は忙しいし、海外出張も多いしで、すべて言い訳ではありますが、生活も不規則ですし、なかなか、抜本的な食生活の改善というのは難しいのが現実。
よっぽど何か身に迫るものがないと、人(わたし)ってどこまで行っても怠け者になってしまいます・・・。
糖尿病って、結局、痛くもかゆくもないので、病気ということを実感しずらい病気でもあり、ある日突然、頭の血管プッツン、心臓ドッカンと、血管損傷で大病するリスクが高いから日頃から気をつけて、という病気なんです。
サイレントキラーですね、まさしく。
50歳を手前にして、急上昇してきた血糖値。
たぶん、食事と運動習慣を変えるのは難しいでしょうし、数値改善もしないでしょう。
そんなわけで、重たい腰をあげて、医療機関受診しました。
糖尿病専門医に相談する大切さ
わたしの個人的な見解ですが、、、治療相談や投薬を決める際には、信頼できる専門医を見つけて受診し、じっくり聞きたいことを聞いて、薬剤を最終的に自分の責任で選んだ方が良いと思います。
それも臨床現場の現状や課題を理解していて、専門分野の研究を熱心に続けている臨床医がベストと思います。
なぜ専門医なのか
わたし経験ベースの個人的見解ですが、、、医者は専門外の病気については詳しくはなくて、あんまり何も知らないと思ったほうが無難です。
専門外なので当たり前と言えば当たり前。
ですが、「お付き合いのある製薬メーカーの薬を処方するだけ」というのが医療現場の現状かと思います。
中には薬一覧のような書籍をパラパラ開いて、なんとなく、このあたりの薬がいいかなぁ~~~と、無難な薬を処方するというのが多いと思います。
なので、専門外の内科医院にかかってしまうと、ただ空腹時血糖値だけを測定して処方するというのが常で、2型糖尿病であっても、どのようなタイプの糖尿病なのかというのを考えることなく処方してきます。
なので、一言で言うと、「かなり適当に薬を処方されて、おしまいです」。
一方で患者さんを日々診ながら、糖尿病の臨床研究をし続けている臨床医というのは、もっと患者さんにとって良い薬や治療を追い求めていますし、患者さんにあった薬を処方しようとしてくれますので、もっと詳しく調べてくれて、治療方針をアドバイスしてくれます。
専門医だからわかること
「餅は餅屋に、飴は飴屋に聞け」というのは、専門的なことは、専門家に任せておけという意味と理解してますが、、、医療の現場でも同じです。
糖尿病のことは、糖尿病専門医は詳しいです、当たり前ですが。。。
専門医だからこそ、わかることがあります。
さまざまな角度から、個々人の病態を観察し、検査結果(数値)を見て、仮説を立てて説明してくれます。
糖尿病について詳しい専門医の見解であれば、その情報をベースに自分で結論を導くことができます。
ただし注意しなければならないのは、専門医の中でも、それぞれの考え方、価値観、見解の違いがあり、意見が真っ二つに分かれることもあるので、誰の言葉に耳を傾けるのかが重要になってきます。
なので医者と言えども、どの医者の言葉を信じるかはあなた次第!
以前、乳がん検診で誤診があって、パニックになり、とある乳がん専門の医師にオンラインで相談してしまったところ、「あなたは眼のリスクが高いです、乳房切除したほうがいいです。」なんて断定的に助言され、さらにパニック!!!
怖くて、怖くて、有明がんセンターの名医に数万円払ってセカンドオピニオンをもらったところ、「9割型、癌化しないと思われます」との見解でした。
結局、癌とは言い切れない細胞というだけで、今は癌研で毎年経過観察「石灰化」と言われて何の問題もないです。
危うく、恐怖の感情に負けて、乳房を切除するところでした。
なので、「この先生なら信頼できる」という医師に出会うことは大切かもしれません。
容易ではないことですが、わたしは幸いにも、そういった医師に仕事上で出会うことができました。
OGTT(経口糖負荷試験)で数値をみる
経口糖負荷試験(OGTT:oral glucose tolerance test)は、糖尿病か否かを判定する検査で、ブドウ糖が入ったサイダーを一気飲みして、試験前後(30, 60, 90, 120分)の血糖値の上がり具合と下がり具合を調べる試験です。
この試験、何気にキツイです。
採血が合計5回、採尿1回、合計3時間ぐらいかかります。
注射が苦手な人には地獄ですね。
わたしは幸い注射はそれほど苦痛ではないのですが、さすがに5回も針を刺されるのは結構辛いです。
10年前にもひょんなことから「食後高血糖かもしれない」ということがわかり、OGTTを行いました。
その際にも、血糖値が200mg/dLを超え、インスリン値も測定したところ、「インスリンの出がもともと悪いのかもねぇ」と言われ、「糖尿病だね」と診断されました。
10年前は、60分を超えた頃に血糖値が急降下し正常値に入っていましたが、今回は違いました。
空腹時:158
30分後:245
60分後:288
90分後:247
120分後:209
と、空腹時ですでに高値な上、2時間たっても200以上という状態で、血糖の下がり具合が悪い=インスリンの出が悪いということになります。
ちなみに空腹時の基準値(普通の人)は、70 ~ 109ですので、わたしは結構高めということになります。
専門医の見解(わたしのケース)
さまざまな数値や計算式から、わたし個人の糖尿病のケース(病態)について見解を示してくれて、治療方針についてアドバイスを頂きました。
わたしの空腹時血糖値、ヘモグロビンA1C、ついでにLDL(悪玉)&HDL(善玉)コレステロールも過去10年分を時系列でグラフ化して先生に出してみました。
途中、ちょっとデータが飛んでますが、傾向として見るには良いかなと。
横軸は年齢です。
去年あたりから、ぐーんと急上昇してしまったわたしの空腹時血糖値💦
ちなみに基準値は109≦ですので、10年前から基準値超えてます。
続いて、ヘモグロビンA1c
基準値は6.2≦なので、一応基準値には入ってますが、、、こちらも5年前から急上昇💦
最後にコレステロール。
赤線が悪玉(LDL)ですが、こちらも5年前ぐらいから右肩上がりですので、先生から「スタチン、飲んだほうがいいね」と言われ飲むことに。。。
尚、OGTT検査の数値から、下記の計算をしてくれました。
【Insulin Genic Index】インスリン分泌の指標
糖負荷前後30分の数値で計算
(インスリン増加量)÷(血糖値上昇値)<0.4
私の場合、0.13 (なので✖)
【HOMA-β】インスリンの分泌能の指標
空腹時インスリン値(μU/ml) × 360 ÷ (空腹時血糖値(mg/dL) - 63)≦30
私の場合、13.6(なので✖)
【HOMA-1R】インスリン抵抗性の指標
空腹時インスリン値x空腹時血糖値÷405 ≦1.6
わたしの場合、1.4(なのでOK)
わたしのヘモグロビンA1C値は6.1とギリギリ基準値内ですが、超えてくるのも時間の問題かも・・・。
総合的な数値の判断は、「インスリンがもともと出にくい体質」であり、「遺伝性も考えられる」とのことでした。
よって、今後、放置して悪くなることはあっても、良くなることはないから、できる限り早く治療を始めたほうが良いという見解でしたので、治療方針を決めることにしました。
薬剤を選ぶのも容易ではない
上記、今回わたしが最終的に選んだ薬剤です。
糖尿病薬は、DPP4阻害剤でジェネリック品グラクティブ(小野薬品)。
LDL降下剤は、スタチン(一番有名な薬)。
糖尿病薬って、何種類あるかご存知ですか???
めちゃくちゃたくさんあるんです!!!
①SU剤(9製品)
②インスリン分泌促進薬(5製品)
③ビグアナイド類(4製品)
④αグルコシダーゼ阻害薬(5製品)
⑤チアゾリジン誘導体(2製品)
⑥DPP4阻害薬(10製品)
⑦ミトコンドリア機能改善薬(1製品)中~重度
⑧SGLT2阻害薬(7製品)
合計:43製品
こんなたくさんある中から、素人が選べるわけがありません。。。
専門医から、わたしには⑥か⑧の群を勧められました。
⑥はGLP-1というインスリン分泌を促進するホルモン(インクレチン)を分解する酵素DPP4を阻害させるお薬で、おそらく一番多く出ている薬剤ではないでしょうか。
⑧は比較的新しいお薬(7~8年の歴史)で、尿から糖を排泄して血糖コントロールちゃいましょう、プラス腎臓保護機能付きという薬剤で、一度で2度おいしいというお薬なんだそうですが、糖を尿と一緒に出すので、女性は性感染症(カンジタ炎など)にかかるリスクがあるといいます。
先生に、どのぐらいのリスク頻度なのかと聞いたところ、「10人に1人ぐらい」というので結構感染リスクが高め💦
よって、女子であるわたしは、ちょっと嫌だな~~~と思っちゃいまして、見送りました。
また、他の薬剤は、すい臓に負担がかかったり、体重が増えたり、消化器官に副作用が出たりと、あんまりお勧めできないとのことでしたので、DPP4阻害剤を選択しました。
10製品あるなかから、どう選ぶかということですが、、、だいたいどこの病院、クリニックも取り扱っている薬剤(お付き合いがある製薬メーカー)が決まっていますので、自分がかかっている病院で処方可能なお薬を出してもらうというのが常。
よって、薬剤ブランドについては、Noチョイスでした。
幸い、ジェネリックで安価でしたので、効能が一緒であれば良いかと思っています。
ふくさようについて聞いてみると、薬剤だから副作用がゼロとは言えないが、これだけ多くの患者に長年使われているので、安心してくださいとのこと。
糖尿病薬もコレステロール降下剤も朝1回食後に1粒ずつ飲むだけなので、比較的楽かなと思っています。
下記のリンクに、糖尿病薬に関して詳しい情報が載っていましたのでご紹介します。
偶然見つけました。
https://www.kou-naika.com/consultation/prescription/
https://tokyo-hp.hosp.go.jp/bumon/yakuzai/pdf/yakuzai04.pdf
生活習慣で気をつけること
「お薬飲むから安心」というのではなく、やはり、生活習慣(特に食習慣)は、それなりに気をつける必要があると感じてます。
大きく改善はできないとしても、小さな努力はできるかなと。
1.ゆっくり時間をかけて食べる
2.野菜、肉・魚、ごはんと食べる順番を考える
3.夜はできる限り早めに食べ終わる
4.甘いものを食べ過ぎない
5.お酒もほどほどに
特に3はわたしは努力する必要があります。
どうしても、仕事が遅くなってしまうと、帰宅が20時を過ぎ、夕食が21~22時になってしまうことがしばしば。
そんな時は、なるべく軽めに炭水化物を抜くか少な目にするかして、早く帰れる時は、なるべく早く帰るようにするなど。
なかなか容易ではないかもしれませんが、意識を高く持つ努力はできます。
また、わたしの場合は、海外出張が多く、時間も真逆、自律神経乱れやすいのですが、そこはなんとかできる範囲で整えるとして、できることと、できない事(諦めること)を分けて考え、上手く付き合っていくようにしようと思ってます。
年齢を重ねると、体のあちこちに不具合が出てきて、嫌になっちゃうことも多々ありますが、それでも、自分の体と上手く付き合って楽しく生きていきたいと思います。
それでは、みなさまも、健康第一で have a nice day
by ちびまる