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やりたいことが見つからない悩み
『やりたいことが見つけられない』という悩みは、主に『本当にやりたい仕事は何のか、が見つけられない』という生きる術に直結していることが多いのではないでしょうか。
趣味を見つけるのであれば、もっと気軽に考えられますが、自分がやりたい仕事=世間一般的に言う『天職』を見つけたいという悩みであれば、なかなか答えがでないものです。
〇人生の目指すべきゴールがわからない
〇ゴールを目指すための地図(設計図)がない
〇でも生きるためには、稼がなくてはならない
という堂々巡り。
やりたいことさえ見つかれば、そしてそれを仕事として生計を立てられる道筋が見えれば、それに向かって進めばよいのですが、強いパッション(みなぎる情熱)が感じられなければ、『本当にやりたいことなのか?』と、チャレンジする前から自信が持てなくなるものです。
自分の感情が本物なのか、ゆるぎないものなのかが見極められず、『違うかも・・・』と自信をなくしてしまい、迷いはじめます。
また、どんな道においても障害はありますから、その障害の壁の高さより、『やりたい』そして『なりたい』という欲が強くなければ途中で心が折れてしまいます。
『やりたいこと』への欲が強ければ強いほど、困難にも立ち向かうエネルギーを発することができますが、その欲が強固なものに育っていない時に、相談した相手から『やめたほうがいい』というマイナス要因をたくさん聞いてしまうと、やる気がなえてきます。
きっと、人はそれぞれ、内に秘めたやりたいことを持っているのだろうけど、さまざまな困難や障害、そして打算や言い訳などネガティブ要因の力が強すぎて、なんとなく『上手くいかない気がする』という気持ちのほうが勝ってしまうのが常です。
それでも、『やりたいことがわからない』と悩んでいるということは、少なからず現在の自分に満足しておらず、満たされない気持ちがあるから見られる現象であり、『自分の人生をよりよくしたい欲』を持っていることは確かだと思います。
〇今の暮らしに満足している
〇今の自分に満足している
〇我慢して生きることを選んだ
〇惰性で生きることを選んだ
このような状態の人は、『やりたいことが見つからない』という悩み自体を持つことはないように思います。
『今のままじゃ嫌だ』と思っている自分がいるからこそ、『やりたいことを見つけたい』、『天職を見つけて輝きたい』という願望があるのだと思います。
わたしも、やりたいことなんてなかった
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わたし自身もそうでした。
〇やりたいことが見つけられない
〇何も強い思いを感じられない
〇目指すものも、場所もない
といった感じで、パッションを感じるものがありませんでした。
努力する力だけは持っていた子供でしたので、学校の成績はそれなりに優秀でしたが、試験で点を取る以外の目的がなかったので、試験が終われば全ておしまい、まったく身にならない努力でした。
高校3年間を終えて、『何も残らない努力は虚しい』ということをじんわり学びました。
まわりの友達は、学校の先生になりたい、看護師になりたい、医者になりたいなど、明確な目指すべきゴールをもって勉強に励んでいましたが、わたしの場合は、特別に憧れる職業もなかったので、何かを学びたいという強い動機もありませんでした。
でも、人並みに、ただ進学したいという曖昧な気持ちだけは持っていたので、1年間だけの旅行専門学校に進学しました。
旅行専門学校を選んだ理由は、ただ『なんとなく』です。
それ以外、特別な動機はありません。
わたしは80’年代に育ち、当時の人気テレビドラマで、『男女七人夏物語』や『東京ラブストーリー』などを見て育った世代です。
わたしは、これらのドラマが好きでした。
特に女性の主人公が好きでした。
それらのドラマの主人公の女性が、『海外で働くことを夢みる女性たち』でしたので、そのドラマを見ながら、『海外で働く』という漠然とした憧れが芽生えたのではと自分なりに分析しています。
旅行専門学校を出て、国内旅行主任者資格をとって、地元の田舎の小さな旅行代理店に就職しましたが、『なんか、違う・・・』と違和感を覚えて旅行代理店を辞めて、英会話スクールに転職しました。
母親には、わたしが安易に仕事を辞めたように映ったようで、えらく叱られたのを覚えています。
転職の大きな原動力は、危機感でした。
『この町にはいられない』という危機感。
わたしが生まれ育った町は、これといって何にもない田舎町です。
まわりの大人が話す話題と言えば、『誰それが、どこで、どうした』という近所の人の話題や噂話ばっかり。
一言で言うと、非常につまらなかったのです。
そういった環境にうんざりしていて、『わたしはご近所の話題だけを耳にしながら、一生を終えるのか、そんなの絶対に嫌だ!』という嫌悪感に似た危機感を持っていました。
また、日本の国会議員のおじさんたちが議論する姿をテレビで見ていて、『くらだない水掛け論』としか感じられず、『違う世界(海外)空気を吸いたい』と思っていました。
『海外に脱出する』というわたしの動機は単純で、今自分が生きている世界が単純に、『つまらなかったから』、そして『そんな世界でしか生きられない自分に、嫌気がさしたから』です。
特別にやりたいことがあって海外に出たのではなく、ただ当時の自分を取り巻く環境から逃れたかったという、どちらかというとネガティブな動機でした。
海外に出る直前に、本屋で立ち読みした本から、これもなんとなく、『アロマセラピスト』という職業に興味を抱き、その後アロマセラピーの専門学校に留学することにはなったのですが、この動機は、取ってつけたような動機です。
ただ、海外に出てみたかった、それが大きな動機です。
海外に出ても、日本で経験した『嫌なこと』は、日本以上にたくさんありましたし、海外に出たからといって、やりたいことなんて特別には見つかりませんでした。
でも、結果的には、海外に出たからこそ、日本では知り得なかったことを知り、海外だからこそできる経験をして、異国の地で生活したからこそ見えた風景、感じられるものがありました。
『なんとなく』で始まったわたしの海外生活があったからこそ、今の自分がいるわけであって、40代半ばにしてやっと、自分なりの歩む道や、目指す方向性がわかってきました。
まだ漠然としてはいるのですが、わたしのやりたいこと(仕事)のキーワードは、
〇多国籍の企業や人と関わる仕事で
〇わたし独自の感覚を生かすことができ
〇日本を拠点に海外に出向く仕事
です。
その背景には、
〇居住地は日本がいい
〇多くの国や都市に仕事で訪れたい
〇現地の人と仕事がしたい
『あわよくば、現地の人たちと友達になりたい』
という私の欲求があります。
わたしのやりたいことは、これらのキーワードに凝縮されています。
悩みを解決する5つのヒント
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わたしは、間違いなく、『やりたいことを見つけられない群』にセグメントされていた人間でした。
今でも、片足突っ込んでいる状態かもしれません。
でも、『田舎町で、くすぶって生きるのが嫌』という嫌悪感に似た危機感と、ある意味飢餓感のような欲を抱いたことがきっかけで、海外に出るというアクションを起こしました。
その結果、いろいろなことに触れ、そして吸収することで『わたしなりのやりたいこと、進みたい道』を見つけることを、『おおよそ』見つけることができました。
わたしのケースが他の人にも当てはまるかどうかは謎ですが、わたしが昔悩んだように、『やりたいことが見つからない』人にとって、何かひとつでもヒントをお伝えできればいいなと思っています。
1.まずは現状を受け入れる
『自分の現状を受け入れる』というのは言葉で言うのは簡単ですが、客観的に自分を見つめて、『自分の今』を認めて受け入れるというのは、なかなか難儀なものです。
でも、必ず何かしら、今の自分や今の暮らしに不満があると思うのです。
大事になってくるのが、『自分の気持ちに嘘をつかないこと』です。
自分の気持ちにカッコつけたり、こんなの恥ずかしいだとか、こんなの笑われるだとか、こんなのムリに決まっているなど、できない言い訳はとりあえずゴミ箱に捨てましょう。
自分で自分を見つめる時ぐらい、裸のピュアな自分でいましょう。
世間体や周りの人のことは、ひとまず戸棚にしまって、自分の本音と向き合いましょう。
自分の本音と向き合うというのは、良い感情だけではないですから、蓋をしておきたい嫌な自分とも向き合うことになります。
感じたこと、考えたこと、なんでも良いので頭に浮かんだことを文字に落とします。
何かの裏紙でも、切れ端のノートに殴り書きでも良いので、頭の中で思っていることの視覚化を試みます。
そうすると、自分が感じていること、考えていることの傾向がだいたい見えてきます。
例えばわたしの場合は、
〇自己顕示欲が強い
〇目立ちたがり屋
〇人前に出たい
〇あまのじゃく
〇我慢したくない
〇自由に生きたい
〇怖がりで不安症
〇安定は大前提
〇コンサバが好き
〇シンプルが好き
〇パーティは苦手
〇女子会は苦手
〇考え方が単純
など、自分自身について、なんでもよいので思いついた感情や気持ちなどを書き出してみてください。
そうすれば、自分という人間がどういう類の人間なのか、なんとなく自分の輪郭をつかむことができます。
『やりたいことが見つからない』の裏返しは、
〇やりたいことができていない?
〇やりたくないことをやっている?
〇失敗を恐れて一歩を踏み出せない?
などの状況が考えられます。
まずは、今の自分、そして自分が置かれている環境などを自分なりに見つめて、分析してみるとよいと思います。
わたしは、こういった作業をしょっちゅうやっていました。
そして、おんなじことを書き出しては眺めてみて、うーんと考えていました。
考えたところで、答えはその場ででないんですけどね。
2.危機感と飢餓感の力を使う
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『危機感と飢餓感』は、やりたいことを見つける強い動機になると思います。
危機感は、『このままでは、ヤバイ!』なんとかしなくちゃ、という気持ちです。
危機感とは、自分が危機に面するリスクをひしひしと感じることです。
危機感は、
〇自分が傷つけられること
〇自分が大損すること
〇自分が取り残されること
など、『このままじゃ、わたしはダメだ!』と感じる感情です。
人は、得することより損することにとても敏感です。
人は、損をするのが嫌だから、損をしないために生きる傾向が強い生き物だと思います。
飢餓感は、生理的な強い欲でいえば、
〇腹ペコで死にそう
〇ねむ過ぎて倒れそう
というのがわかりやすいでしょうか。
どうしようもなく欲する欲望が満たされず、飢餓の度合いが赤信号になる感じです。
飢餓感も人が自ら行動を起こすための、大きな動機になると思います。
危機感や飢餓感に加えて、『絶対勝ってやる!』という闘争心や、『絶対に手に入れてやる!』という、強い欲望も、何かをやり遂げたいという『熱意』を掘り起こします。
そこそこのお給料を頂き、職場でも特別何も問題もなく、衣食住を満たされている生活に身を置いている、そこそこに幸せな人には、こういった強い危機感や飢餓感というのは感じにくいと思います。
人は不自由な環境にさらされると、自由になりたいという強い欲望を感じるので、『欲求不満な状況がないなぁ=』という方は、欲求不満な環境に自ら身を置いてみるというのも、『やりたいことを見つける』良いきっかけになるかもしれません。
3.強い憧れの対象を見つける
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危機感や飢餓感は人が動く強い動機になりますが、憧れの対象物を持つというのも、人が動く強い動機になります。
憧れの存在は何も歴史上の偉人でなくても、身近な存在でも良いと思うのです。
例えば、
〇あの人の歌声は素敵♪
〇あの人のジャズ即興ピアノ最高♪
〇あの人のライフスタイルカッコいい!
など、身近に自分の目指すべき、ゴールとなる憧れの対象人物を見つけることで、よりイメージしやすくもなり、具体的なアクションに落としやすくなります。
わたしの場合は、ドラマ、映画や本の主人公に憧れることが多かったように思います。
特に、影響を受けたのは、社会人になってから読んだシドニーシェルダン『明日があるなら』です。
冤罪で逮捕されてから、精神力と知性で投獄を成功させ、華麗な泥棒劇を繰り広げた主人公の淑女トレイシーの、逞しく、そしてスマートに生きる姿に心惹かれました。
男女の絡みがありながらも、男に溺れず寄りかからず、どんな時も自分の知性と精神力で難関を乗り越えていく姿は、わたしに衝撃を与えてくれました。
わたしも、強く、賢く、スマートな女性になりたいと、強く感じたものです。
その本との出会いは、『偶然、兄の部屋に転がっていたのを拾って読んだだけ』という何とも平凡なものです。
一度読んだだけなので、ストーリーの細かいところは忘れてしまいましたが、その時受けた衝撃は鮮明な感情として残っています。
憧れの存在は、きっと、身近なところに転がっているかもしれません。
憧れの存在を見つけられないという人の場合、映画を見たり、本を読んだりして、架空の人物でもモデルとなる人物像を探してみるのも良いかと思います。
考えるより、感じることを大切に。
4.できない言い訳を探さない
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人は、やりたいことを見つけたとしても、
〇自分に才能がない
〇自分にはチャンスがない
〇自分にはお金がない
〇自分には時間がない
〇自分には自信がない・・・
など、できない理由をたくさん並べて諦める言い訳をたくさん探してしまいがちです。
やってみたい、チャレンジしてみたいという純粋な気持ちを優先することが大事です。
できないかどうかなんて、やってみないとわからないことですし、障害があれば、やりながら解決策を考えていけば良いと思うのです。
人は経験のないことには、自信を持つことができません。
だって、経験がなければ、それが何なのか、わからないのですから。
でも、少しでもかじってみて、その世界に一歩足を踏み入れることで感じられることがあります。
怖がって避けてばかりじゃ、果たしてそれが、苦いのか、酸っぱいのか、甘いのか、辛いのか、食べてみないと味がわからないのと一緒で、どんな感じなのかを一生知ることができません。
〇やってみても、上手くできないかもしれない
〇やってみても、ものにならないかもしれない
そうかもしれません。
でも、やってみなければ、1%も『できる、上手くいく』可能性を見出せません。
まずは、くだらない打算は捨てて、つべこべ言わず、考えずにやってみましょう。
小さなことでも、『できた』という成功体験を積み重ねれば、何か大切なものが見えてくるかもしれません。
5.相談する相手を選ぶ
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『相談する相手を選ぶ』これは、とても、とても大事です。
相談する相手は、あなたの可能性を後押ししてくれる人を選びましょう。
理想としては、
〇あなたの話に、ちゃんと耳を傾けてくれる
〇あなたの話に、興味を持ってくれる
〇あなたの可能性を、信じてくれる
そして、『自分なりの建設的なフィードバックをしてくれる人』を選ぶとよいと思います。
間違っても、
〇人生を諦めている
〇文句ばっかり言って生きている
〇チャレンジを馬鹿にする
〇自分の経験ベースの考えをごり押しする
〇あなたの話を最後まで聞かない
ようなタイプの相手には、話をしないことです。
間違いなく、あなたの『やってみたい、チャレンジしてみたい』という純粋な気持ちを容赦なく踏みにじり、せっかく芽生えた『やりたいこと若葉』を育つ前に刈り取られてしまいます。
多くの大人は、あたかも自分はすべてを知っている、間違いない、という断定的にあなたのやろうとすること評価してきます。
こういう人に相談するのは、いけません。
自分自身が経験したこともないにもかかわらず、です。
〇やめときな、絶対失敗するから
〇お金をかけて何か良いリターンはあるの?
〇お金あるの?無理でしょ。
など、とにかく、『やめておけ』という理屈をぐだぐだ並べられ、そういったマイナスの気は大きな引力が働くので、せっかくのあなたの『やりたいこと若葉』も、簡単に萎えてしまいます。
そういう人には近づかず、
〇自然な前向き(自然な、が大事)
〇相手に意見を押し付けない
〇知性と理性を兼ね備えつつ
〇自分の人生を楽しく生きていて
〇相手の夢を応援できる人
に相談しましょう。
相談する目的は、相手に答えを出してもらうことではありません。
8割型固めた自分の考えや思いを再確認するために、相手の意見を『参考までに聞く』のが目的とします。
最終決断を相手に委ねてはダメです。
理由は、結果がどうなろうとも、自分で決断することで、成功も経験も全て自信につながる肥やしになっていくからです。
やりたいことが見つからないという状態は、ある意味『宝探し』のようなものです。
見つかるかもしれないし、見つけられないかもしれない。
でも、見つけるために動いてみれば、いろんな景色が見えてくると思いますので、宝探し自体を楽しめたら良いのではと思います。
宝が見つけられたらラッキー♪
見つけられなくても、ずっと夢の途中を楽しめます^^
それではみなさま have a nice day
By ちびまる