絵に書いた餅は要らない
【絵に描いた餅(もち)】とは、
本物に見える餅であっても、
食べられないんじゃ価値はない
ということ。
組織運営に置き換えれば、
どんなに素晴らしい戦略や提案であっても、
実際に目の前にある組織で使えないんじゃ、
何の意味もない=無価値
ということ。
下手すりゃ、無価値どころか有害です。
どんなにプロフェッショナル風に言われても、です。
使えない理想の戦略、計画、提案のために、社内向けの仕事で費やされることがあります。
それは、資源の無駄遣いであり
周りにとってみれば、えっらい迷惑です。
こういう事象って、ありませんか。
優秀そうな人が陥る空論
理想の企業論、組織論、プロフェッショナリズム、をちゃんと持っている、一見優秀そうな人が陥りやすい、よくある話。
現実とかけ離れた、役に立たない議論・理屈
要するに、『机上の空論』です。
そして、あるべき論、を放つ、あれです。
机上の空論を述べる人にありがちな傾向として、
〇具体的な戦術がない
〇具体的に働きかけない
〇~べき、を論ずるだけ
『それは、わかりました、では、それをどうやって、具体的に、うちの会社で機能させられますか?、機能させていきますか?、意味のあるものにしていけますか? 』
という問いに対して、
決まってノーレス。
そして、極めつけが、
『やれないヤツが悪い』
というオチです。
一番腹が立つタイプ^^;
目の前の組織で考えよう
何か提案をする人に、お願いしたいことがあるならば、
『まずは、目の前の組織を見ようよ』ということ。
あなたがやろうとしていること実現するために、
〇必要な能力を持っている人材がいるのか
〇実務を実行に移すチームを作れるのか
〇会社側のサポートがあるのか(投資)
ということを、考えてほしい。
何百人もいる大手企業でやってきたことを、そのまんま、経験ベースで、中小企業にや持ち込むのは、マジで勘弁してほしい。
目の前に存在する組織と人の能力を加味した上で、提案しようとしている戦略や計画は実行可能なのか?、どうすれば実現できるのか、ということをまずは考えてほしい。
そして、実現可能と思うのであれば、それを自ら実行し、組織に浸透させるまでの戦術も考えて、自ら旗振り役となって、実行委員長として、実現に責任を持ってほしい。
自らが、その提案や戦略を実行に移すためにかかわる人々と、どっぷりかかわって、彼らとともに、トライ&エラーを繰り返し、苦楽を共にしながら実現してほしい。
それを実現できない自分を完全に棚投げして、涼しい顔で
『こいつらだめだ、やれないこいつらが悪い』
と評価を下さないでほしいのです。
そう、決まって涼しい顔で言い放つ!!!
組織運営はお料理と一緒
人が2人以上集まればチームとなり、組織体になっていきます。
2人でも、3人でも、50人でも、100人でも、大小の違いはあっても、唯一無二の個が集まってできる組織は、生き物そのものであり、考え方も価値観も、組織に望むものも違います。
四方八方あちこちと向いている人たちを束ねて、同じ方向にベクトルを合わせて、モチベーションを上げながら、結果を出していくというのは、並大抵の努力じゃできないことです。
大きな会社でも、小さな会社でも規模は違えど、生じる問題はだいたい一緒『人の問題が常』とわたしは思っています。
組織の中で、上手く結果を出せない人がよく言う言葉。
『こいつらダメだ、組織まるごと、取り替えたい』
自分が上手く素材を使えていないだけ、なのに。
料理で言えば、
高級食材を揃えないと、美味しいものを作れない、という人。
もしくは、良い食材がないから、美味しいものが作れない、という人。
どんなに良い食材を揃えても、お料理が下手な人は下手です。
それは、その食材をどう生かしたらいいのか、わからないからです。
わたしが思う、できる人というのは、
冷蔵庫のあり合わせのものでも、美味しいお料理が作れる人。
もしくは、
たとえクセ(臭いや味)が強烈過ぎて、どの食材と混ぜても、なかなか調和を生み出せない食材でも、加工法や合わせ調味料などで工夫を施し、自らの工夫と知恵で、美しいハーモニーを生み出し、美味しくお料理できちゃう人。
仕事に置き換えれば、
今目の前にある人材の能力に合わせてチームビルディングができ、結果を出せる人です。
今、目の前にある人材の能力の質と高さを加味しながら、チームとしてハーモニーを生み出し、徐々に仕事(結果)の精度を上げていけるような人です。
たとえ、ちょっと風変わりな人であっても、その人の特性を理解し、その人の能力や個性を引き出してあげることができ、与えられた環境で活かしてあげられる人。
もちろん、完全に腐ってしまった、枯れ果てた素材はダメです。
完全に腐りきった素材は、残念ですが『さようなら』するしかありません。
どこかでいったん土に戻ってもらって、微生物やミネラルから栄養をもらって、新しく生まれ変わってもらうしかありません。
でも、人は食べ物と違って、そうそう完全に腐り切ることはできないはずですし、その人なりの能力や素質というものがあって、ケアの仕方次第で輝けるはずだし、元気も取り戻せるはず。
人は前を向ければ輝ける、わたしはそう信じています。
何度失敗しても、くじけても、ふてくされても、前を向ける日がくれば、光は差し込みます。
時間は有限なので、すべての人をハッピーにというわけにはいかず、チームビルディングをするにあたって、優先順位は必要になってくるかと思います。
誤解を招かないため、念のため断っておきますが、私自身、 目の前の素材を使って、結果を出せる『できる人』には、到底なれていません。
逆に、苦手な人を拒否ってる自分がいるので、上に立つものとしては失格なのです。
でもいずれ自分も、『できる人』になりたい、だから、努力したいと思っています。
わたしは、realist=現実主義者
と、大学院のお友達に言われたことがあります。
そうなのかも、しれません。
なかなか、大きな夢を描けないタイプ、かもしれません^^;
なので、大志を抱く発明家や事業家には、向いてないタイプかも^^;
では、みなさま have a nice day
by ちびまる