空飛ぶちびまる (自由気ままに)

おひとり様女子のエッセイ

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信じて任せたほうが上手くいく、とやっとわかってきた。

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画像:photoAC Chappyさん

 

管理職の自覚

 

営業部の次長になって、海外営業に加え国内営業も見ることになって、それも子会社を完全吸収するという行事も重なり、子会社の事業の営業も合わせて、まるっと管轄することになって早1年。

 

怒涛のような一年でした。

 

最初は、「キャリアアップしたー♪」と心躍る自分もいつつ、「スタッフを抱えるの、なんだか面倒だなぁ。。。」と、怠惰な気持ちもあったりして、実際に、自分と同年代で自分より社歴も長く、ベテランと言われる人たちを部下として抱えた自分は、えっらい面倒な感情の渦に巻かれながら、荒波を乗り越え、なんとか今やっています。

 

組織で上にあがっていく、すなわち出世して管理職に就くというのは、誰でもできる経験ではないし、なんらかの形で周りから認めてらえたというのは嬉しいものだし、ありがたいことではありますが、もっと対価をもらう=それなりのアウトプットも求められるわけで、今わたしは、管理職についたものとして、成長の過渡期にいます。

 

平社員→主任→課長までは、任される業務は増え裁量も増えたという認識はありましたが、それほど多くの部下を抱えていたわけではなかったので、どちらかというと自分が海外事業の現場で結果さえ出せばいいやという安易な気持ちがあり、「管理職」という自覚はあまりなかったように思います。

 

今は、部長の下=次長というポジションとなり、課長時代のように、気楽に仕事をするわけにいかず、「他部門の社員が自分を見る目」も変わったと肌で感じており、社内外での部下の言動や対応について、クレーム対応を求められたり、「次長なんだから、これぐらいは理解してもらんわないと」と求められることも多く、なんとなくですが、管理職としての自覚が、やっと最近芽生えてきたように思います。

 

膨大な情報との戦い

 

わたしは、グループ会社の全ての事業において、部長が主に管轄する専門性が高い受託業務以外、基本「製品・サービス」と括られるものの販売については、全てわたしが管轄することになっていて、また、海外市場の事業開拓や営業については現場対応もします。

 

それに加えて、会社をあげた開発プロジェクトの事務局を命じられ、社内外ともに関わる人たちも倍(いやおそらく3倍ほど)増え、それに従い同報メールの数も恐ろしいを増え、ほっておくと受信BOXの未読件数がどんどこ増えていきます。

 

その膨大なメールの中から、

 

1.確認お願いします

2.決裁お願いします

3.どうしたらいいですか(相談)

 

というわたし宛のメールを拾い対応し、

 

それに加え、自分が主催する、もしくはメンバーとして関わる会議への出席、資料確認etc...

 

とにかく時間がなーい!

 

という状態に陥りました。

 

今更ながら、「管理職」とはなんぞや、というのに直面してます。

 

こだわりを捨てる

 

わたしの長所でもあり短所でもある、こだわりの強さ。

 

こだわりが強いということは、つっかかるところも多いし、さらっと流せないことが多いから、自分もまわりも疲れるのです。

 

こだわりが強いということは、深く考える、関心があるという良い点もあるけれど、場合によっては、「あーメンドクサイ人」という、しょーもない、どーでも良いところにつっかかる人、こだわる人という悪い一面もあります。

 

今までのわたしの生き方そのものは、何に対してもこだわりが強いというのが特徴的で、それが功を成すこともあれば、トラブルを引き起こし、自分の首を絞める原因でもありました。

 

必要以上の責任感の強さが、わたしのこだわりをより一層強くし、今思うと、自分も、とてもしんどい思いをしてきたし、周りにも相当迷惑かけてきたなーと思います。

 

営業部の次長になって、情報の大渦に巻かれ、自分の仕事が立ち行かなくなってきた今、わたしはある決断に迫られ、その決断により新たな境地を見いだすことができました。

 

人はどうしようもなく忙しくなる、もしくは目の前の情報を処理できなくなると、「捨てる」という感情と行動に自然と向くものなのだと、我ながら目からうろこでした。

 

自分が価値のある時間、アウトプットをしなければならないと我に返り、いったんすべてを脇に置き考えました。

 

その結果、わたしが選んだことは「こだわりを捨てる」ということ。

 

こだわりを捨てるということは、イコール、自分の存在意義が薄れるような感覚を覚え、勇気が必要でしたが、業務をスタッフに任せる、口を出さない、一任することを思い切ってやってみました。

 

最初は自分の中に「なんだか中途半端」というもんもんとした気持ちがあり、スタッフに進め方、やり方、アウトプットを全て任せるというのは抵抗がありましたが、思い切ってやってみたら、あらびっくり、すべてが上手く回り出し、自分もめちゃくちゃ楽になりました。

 

もちろん、スタッフがどうにも対応できない、わからない、どうしよう・・・という状況に陥った時にはわたしも介入し問題解決にあたりますが、それ以外で大きな問題にならない事項については、思い切ってスタッフに一任(丸投げ)する方向で、自分の行動を変えたことで、わたしは新しい感情と世界を手に入れることができました。

 

日々のほとんどの業務において、わたしがこだわらなくても世界はまわり、また、わたしがこれまでこだわってきたことというのは、ほとんど大した影響がなく、ノーインパクト。

 

単なる自分のテイスト(趣向)であったということに気がつきまして、テイストというのは人それぞれであり、必ずしも自分のテイストが正しいというものではないということも理解することができたということは、わたしにとって大きな変化でした。

 

職業によっては、こだわりを捨てたらNGというものもあると思いますが、わたしの今の仕事、営業の管理職というのは、こだわりというのは逆に邪魔になることが多く、正直なところ何が正解なのかわからないことがほとんどなので、よっぽど、自分がピンとくる「絶対これ、やったほうがいい!、もしくはこれは違う!」みたいなこと以外は、もっと柔軟であったほうが上手くいくことが多いと、今は思えるようになりました。

 

信じて任せるほうが上手くいく

 

最初は、信じて任せるというよりは、自分の仕事がまわらなくて、業務を「えいっ!」とスタッフに放り投げただけのわたしの行為でしたが、それが思いのほか功を成し、スタッフが自ら動き、自ら考えて答えを出すという方向にチームが変化しました。

 

今までの自分だったら、自分が介入し口を出したがるような重要な任務についても、思い切って「全部任せるから、お願い」とお願いしたところ、今まで何でもかんでも「これ、どうする?」と対応を聞いてきたスタッフが、「これは、こうするね」と自分で考え答えを出し対応してくれて、気がついた頃にはすべてが終わっているという成功事例が生まれ、それがわたしの自信となりました。

 

その状態にわたしは、「なんて楽なんだろう!!!」という感覚を覚え、任せられる能力を得たことは、わたしにとって一番の収穫であり、成長だと思ってます。

 

スタッフは、自分が思う以上に自分で考え行動することができるし、自分よりも、いろいろ詳細に深く考えていたりして、「へぇ~そっか、なるほどね~」と感心することも多くて、今までわたしは無意識に、彼らの能力を封じていたのかもしれないなと、ちょっと反省もしてます。

 

任せるということの重要性を肌で感じることができ、最近は、方向性とテーマだけを伝え、「進め方も任せるから、関係者と上手く話しながらやってね。報連相だけは、よろしく」とだけ伝えて、わたしはなるべく介入しないようにしてます。

 

スタッフ間の打合せにも、わたしが出席してしまうと、ついつい口を挟んでしまうので、わたしはなるべく出ないようにして、彼らが自由にディスカッションしたり、考えることができるように、フリーウエイで任せてます。

 

ただ、「進捗どう?どんな感じ?」とか、彼らが報告しやすいように、自分から声をかけるようにはしてます。

 

彼らのやりとりが同報メールで膨大に入ってきますが、その内容もさっとだけ見て、細かくは見ないようにしてます。

 

そうすることで、自分自身も時間が取れますし、細かく見なくても、今現在特に何も問題ないので、ちゃんとやってくれている証拠なので、万が一後で問題が生じた時に、メールを引っ張りだしてこれるようにだけしておけばいいやと思ってます。

 

そして、万が一何かあった時は、自分が全責任を持つと決めてます。

 

「信じて任せる」という能力を身につけたことで、わたしにも時間的にも精神的にも余裕ができ、自分が管理職としてやるべき仕事「考える」という時間を持つことができるようになってきました。

 

「遠目で物事を眺める」という力が、少しだけですけど、身についてきたかなぁと、自分の成長を感じてます。

 

50代て前でも、まだまだ成長できる伸びしろがあると、自分では感じてます。

 

それには、きっと、自分のふがいなさを受け入れることが大事で、また、人それぞれ個々人の能力は自分とは違って、自分がない能力をまわりが補ってくれると考えることで、まだ吸収できることがあるかなと、思ってます。

 

そうでありたい。

 

それでは、みなさま have a nice day

 

by ちびまる