空飛ぶちびまる (自由気ままに)

おひとり様女子のエッセイ

MENU

乳がん検診。確定診断が出ない苦しみを経験

スポンサーリンク

広告

image1 (2).jpeg

40歳を過ぎてくると、いろいろと健康面でのメンテナンスや予防が必要になってきます。

わたしは、日本人に多いと言われる胃がんや、女性特有のがん、乳がんや子宮頸がんなど、がん検診を毎年受けるようにしています。

わたしは、海外出張にひとりで出かているので、とても強くて逞しい女性という印象を持たれますが、実際には、人一倍怖がりで臆病ですし、まわりが呆れるぐらいの心配性です。

1年半前ぐらいのことです。

会社で受ける健康診断にて、乳がん検診「マンモグラフィー」の結果、「腫瘤あり、乳がんの疑いあり、再検査を受けてください」とのコメント付きで、いきなり「要治療」に丸印がつけられた検診結果の通知を受けました。

心臓が口から飛び出るんじゃないかと思うほど怖さで心臓がバクバクして、おろおろして、涙ボロボロ流して、怖さで夜も眠れず、まわりが手に負えないほどの動揺とパニックぶりでした。

結果的には、「要治療」の丸印は、健診センターの誤記入ということがわかり、セカンドオピニオンを受けた結果、「問題なし、低リスク」という判断を自分で下しました。

わたしの情報が誤った捉え方をされる恐れを考えると、本内容を公開するかどうか迷いましたが、わたしの経験が、微力ながら誰かのお役に立つかもしれない(参考になるかもしれない)と思い公開することにしました。

まず初めに、お願いごと


ひとの体は、遺伝子レベル、細胞レベルでそれぞれ違いますし、診断結果のデータの信ぴょう性も、医師から下される見解も、医療機関やケースにより異なります。

ここで公開しているわたしの経験は、わたしのからだの検診結果、そして、わたしが実際に経験したことに基づくものであり、わたしの個人的な主観により書いていますので、あくまでも、ひとつの参考事例としてとらえて頂ければ幸いです。

もしも、このブログを読まれている方がわたしと同様に、要治療や要再検査の通知を検診センターや医療機関から受けられている場合は、必ず、ご自身が信頼できる専門医に相談した上で判断ください。

わたし自身、たくさんのネット情報を読みあさり、個々人のブログ、体験記、専門誌、専門医の見解など、たくさんの情報をインプットし、あらゆる情報に接した結果、逆に混乱の渦に巻かれた、という経験もしました。

ネット上に書かれている情報の信ぴょう性について判断するのは難しく、たとえ専門医、専門家(研究者/論文など)の情報であっても、専門家の間での見解が180度、異なる可能性があるということも、頭の片隅に入れておいて頂くと良いかと思います。

わたしは、専門家の見解が真逆な情報を得た中で、自己判断をしなければならない経験をしました。

どの情報を信じるのかは最終的には自分で判断して決めるしかありません。

怖い思いをして、どこにも自分が納得する答えが見つからなくて、確かな答え探しに深堀りすればするほど、わからなくなる、という苦しい思いをしている人にとっては酷な現実ですが、私自身、同様に苦しんで、経験してきた上でのわたしなりの見解をここでは書いています。

自分のからだは、適切な情報収集をした上で、自分で最終判断を下して、自己責任のもと自分で守るしかありません。

怖くて、苦しいけど、まわりの人たちの力を借りながら、支えて頂きながら自分なりに一生懸命リサーチして情報を整理し、自分には何がベストなのかを考えて、自分でベストと思える判断を下すことができれば、どんな状況になったとしても、自分と自分の置かれた状況を受け入れて前に進めるのではないかなと思います。

そんな思いを込めながら、わたしが経験したことを、どこかの誰かの助けになればと思い公開します。

ここに書かれている私の実体験、ブログ内容を読まれて、読者がご自身で判断したことにより発生する如何なる損害や事象においても、わたしは一切の責任を負うことができないことをまずはじめに明確にお伝えさせて頂くことをご了承ください。

検診センターの記載ミス


わたしが受けた検診結果の「要治療」の記載は、健診センターの誤り(記載ミス)でした。

正しくは「要検査」で、再検査の促しでした。

検診センターに、「要検査」の誤りではないですか?、なぜ「要治療」なのですか? と何度聞いて、検診センターのミスであることを認めてもらえず、わたしは、とても苦しみました。

記載ミスと認めてもらえたのは、再検査を受けた時に、わたしを診察したその検診センターが付属する病院の専門医に尋ねた時です。

わたしが受診した専門医の話しでは、生体組織診断(生検、バイオプシーとも言います)を受けることなく、マンモグラフィーやエコー検査の診断結果だけで、「要治療」という判断が下されることはないそうです。

その時にはじめて、健診センターの記載ミスであることが認められ、その専門医から謝罪を受けました。

再検査を受けても、明確な判断がでないこともある。


マンモグラフィーやエコー検査にて診断を受け、専門医が、乳がんの疑いがあるかもしれないと判断しても、その検査結果だけでは判断できないことが多く、再検査が促されます。

マンモグラフィーやエコー検査の結果は、医療機関の技師の技量に左右されることも多いという一面もあるようです。

特に、若い女性の場合は、乳房がマンモグラフィーでは、全て真っ白に映ってしまい、乳がんのリスクの有無を判断するのは難しい場合があるようです。

わたしは若くはありませんが、マンモグラフィとエコー検査の両方を受けるようにしています。

再検査の際に、所見で見られた異常が見られない場合は「問題なし」との結論が出されることもあり、もしくは、乳がんのリスクがあるかどうか再検査でも判断できない場合は、6ヶ月(もしくは3ヶ月)様子をみましょうと促されるケースが多いです。

芸能人や一般人の話しでもよくある話ですが、6ヶ月後の検診で、乳がんステージが進行している事例が散見されています。

わたしの見解では、乳がんの見逃し、逆に、過剰診断の事例が散見される背景としては、乳がん判定の難しさ(病理診断専門家の不足)、そして、検査を実施する技師の技量のバラツキ、その検査結果を実際の検査データを視覚で見て、判断しなければならない専門医の経験値と考え方の違いに大きく左右されてしまう現実があるからだと考えています。

生検でも確定診断できない


わたしは検診では、マンモグラフィーだけを受け、エコー検査は受けていませんでした。

その結果、所見として判断されたのは、右の乳房に石灰化がみられ、それが凝集して見える、そして、腫瘤らしきものが認められる = 乳がんの疑いが考えられる、というものでした。

1度目の再検査では、再度マンモグラフィーとエコー検査を受けました。

その結果、腫瘤は認められないが、石灰化の凝集は認められ、6ヶ月後の再検査を促されました。

その6ヶ月間待っている間に、乳がんに発展するリスクの度合いを専門医に確認したところ、乳がんになるかもしれないし、ならないかもしれない、今のところはなんとも言えないという曖昧な回答でした。

心配性のわたしは、食い下がりました。

なぜ、判断できないのかと。

理由としては、ケースによっては、凝集している石灰化は、乳がん細胞が原因で、石灰化らしき凝集を引き起こしている可能性もあるし、老化現象のひとつとしての石灰化なのかがわからないからというものでした。

どうすれば、今、この時点で、確定診断が可能かと聞きました。

回答としては、生検(バイオプシー)を受ける事でした。

わたしのケースの場合、腫瘤もなく、石灰化の凝集のみであり、本来なら生検をするに至らない所見でしたが、心配性のわたしは、例え胸に多少の傷が残っても、生検に必須なチップが永遠に胸の中に残ったとしても、乳がんに発展する恐れに耐えられず、確定診断のために生検に踏み切りました。

ちなみに生検は、患者の意思だけで、できるものではありません。

侵襲性(患者への負担)が高いので、医療機関側も、その必要性を適切に判断する必要があります。

わたしの場合、私の生検希望の意思が強かったのと、再検査も結果を持って、ギリギリokをいただきました。

結構大がかりで、ちょっとした手術に近いものがあります。

わたしの場合、医師1名、マンモグラフィーの技師2名の合計3名で対応してくれました。

太さ3~4mm程の太い針を胸の患部まで差し込み、患部の組織を何か所か取ります。

マンモグラフィの機器を使って組織採取をします。

局部麻酔をしますが、胸に針が刺さる感覚はあり、多少の痛みはあります。

また出血もするので止血にも時間がかかります。

わたしの場合は、12か所の組織を採取し生検しましたので、痛みがなくなるまで時間がかかりました。

その結果、なんとまさかの確定診断ができないという非常に稀な事象に当てはまってしまいました。

要するに、採取した組織の一部にがん細胞と思われる結果が見受けられたが、現時点では癌化しているわけではないという結果です。

奈落の底に落とされた気分でした。

また、6ヶ月経過観察するしかない、という結論です。

医者も人間、最大限のリスクヘッジをするということを知る


それが嫌で生検に踏み切ったにも関わらず、確定診断ができなかったというショックは非常に大きいものでした。

今考えると、再検査、バイオプシーを実施して、わたしを診療した乳がんの専門医は誠実に、わたしの質問と向き合ってくれて、先生なりに精一杯の誠実な対応をしてくれたと思っています。

でも、その対応は、わたしの恐怖や悩みを解消できるものではありませんでした。

医者もリスクヘッジを最大限します。

だからこそ、不確実なことに対しては、「どんな可能性もあり得る」と回答してきます。

6ヶ月以内に、乳がんになる可能性はありますか。

それは、浸潤癌になる可能性はありますか。

リンパ節などに転移する可能性もありますか。

他の臓器に転移する可能性もありますか。

乳がんがわかったら、全摘になりますか、温存も可能ですか。

などの質問に対して、全て「あり得る、なんとも言えない」としか、答えてくれません。

何を聞いても、欲しい回答、参考になる回答は得られませんでした。

ただひとつ、良かったことは、セカンドオピニオンを希望する場合、協力しますと言ってくれたことです。

結果が出るまでの苦しさ


乳がんになるかもしれない恐怖。

もしも乳がんと診断された場合、辛い治療に耐えなければ、ならないかもしれないという恐怖。

もっと深刻な状況だったら、どうしよう、という答えの出ない心配。

3か月間、恐怖と向き合い、藁をもつかむ気持ちで、自分なりにインターネット上に、自分が欲しい答えを探す毎日が3ヶ月間ほど続きました。

その結果、確定診断ができないという現状を突き付けられた時には、本当に苦しみました。

ネット上には、同じように苦しむ女性のQ&Aが散見され、専門家の乳がん検診、確定診断に関する見解がたくさんあって、読めば読むほど、いろんな見解や事象と触れるため、何を信じたらよいのか、わからなくなるのです。

狂ったように、わたしは情報を集めては、自分の状況を悪いほうへ、悪いほうへと考えてしまい、自分で自分を追い込む結果となりました。

まわりにいた人たちには、大変迷惑をかけましたし、その間、わたしは仕事に身が入らず、心ここにあらず、という状況でした。

専門家の言葉であっても、鵜呑みにできないことを理解する


インターネットは情報収集にはとても便利ですが、ネット上の情報は玉石混淆です。

情報を発信している人の主観もありますし、価値観も反映されていることが多いです。

わたしのこの情報も同じことです。

わたしの価値観や経験上における主観が入っています。

今回、わたしが乳がん疑いの恐怖に押しつぶされそうになりながら、情報収集をして学んだことは、専門家の言うことでさえ両極端な場合があるということです。

専門家の言うことなら100%間違いないと思い込むのは危険です。

また、自分自身が恐怖で支配されている時には、悪い方向にて考える傾向も強いですし、また、はっきり断定的に言ってくれる医者の言葉が正しいと思い込んでしまう傾向にあります。

それは、心のどこかで、乳がんかどうかわからないという恐怖から、早く逃れたい=誰かに決めて欲しい、という気持ちもあるからです。

専門家も人間ですので、間違いもありますし、また専門家が信じる価値観もそれぞれです。

わたしは、事実ベースの情報にて自分自身で判断したいと考えて、冷静に判断していたつもりではいましたが、危うくわたしは、何でもない胸を全摘出する決断を下すところでした。

メール相談には細心の注意を


わたしは、確定診断が欲しくてたまらなくて、再検査、バイオプシーを受けても確定診断がでなかった期間中(3か月ぐらい)、どこの専門家の言葉を信頼したらいいのか、もう、半ばクレイジーな状況で、情報収集にあたっていました。

そんな時、ネット上で、乳がんの専門医が患者のQ&Aに対応しているサイトをみつけて、自分の状況を事細かに書いて質問をぶつけました。

その専門医は、一人一人の患者さんの悩みに対して、寝る間も削って対応しているとのことでした。

とてもありがたいと、最初は思って相談しました。

また、その医師の言葉は断定的で、方向性を明確に示してくれるものでした。

でも、最終的には、わたしは、その専門医から、「乳がん間違いないです」と断定的にアドバイスを受け、「全摘するのが一番安全です」、「今すぐ行動を!」と、全摘を促されました。

この時点では、この専門医は、実際に私のマンモグラフィー、エコー検査、再検査の結果、生検(バイオプシー)の結果、組織の切片の再評価をしないまま、その専門医のサイト上のQ&Aに書き込んだ私の言葉のみを参考にして、「全摘以外の道はない」ぐらいの断定的なアドバイスをしてきたのです。

恐怖で支配されている私は、私なりに自分の状況を正確に伝えたつもりでいましたし、その時点では、「全摘が一番ベスト」な選択と思い込み、周囲に全摘をすると言ってききませんでした。

幸い、わたしはライフバイオサイエンス系の会社に勤めており、わたしの周囲には、癌研究をしている研究者がおり、わたしの相談にのってくれる人がいました。

全摘に急ぐわたしを激しく引き止め、全摘出のリスクについて、そして医療業界の現状について根気強く説明してくれたおかげで、わたしは、あと一歩というところで乳房全摘出を思いとどまりました。

まず、周囲の研究者、がんセンター勤務経験者から言われたことは、実際に患者の検査結果データも見ることもせずに、組織切片の再評価などをすることもなく、ネット上で、それも恐怖に支配されている患者の言葉だけで、確定診断のようなアドバイスをする医師は信用がならないということでした。

そのようなアドバイスを受け、少しずつ我を取り戻したわたしは、わたしにネット上で全摘出をアドバイスしてきた専門医に疑念を感じはじめ、その疑念をその専門医に全部ぶつけたところ、すごい勢いでキレられれて、ネット上で、匿名であったものの、明らかにわたしのことだとわかる内容で、その質問者(患者=わたし)を非難する内容が公開されていました。

わたしは、その内容をみて完全にドン引きしました。

わたしも恐怖に支配されていたとはいえ、失礼な質問をぶつけてしまったことは反省しています。

でも、恐怖で我を失っている患者をネット上で非難し、自分の正当性を主張する医者がいるということを知って、我に返ることができました。

その専門医とは、関わらないことを決めました。

ちなみにその専門医は、乳がんの名医としてテレビ出演していました。

正直、ゾッとしました。

他の人には良い先生なのかもしれませんが、わたしのとっては完全にトラウマです。

 

セカンドオピニオンの重要さ


その後、乳がん治療で実績が高い大きながん専門機関において、お金をちゃんと払って、自分のデータと採取した組織の切片を送付し、生検の結果を再評価して頂いた上で、セカンドオピニオンを伺う選択をしました。

30分:3万円と決して安くはない料金ですが、納得のいく答えがもらえたので高いとは思いませんでした。

何より、わたしが心配で、心配で、仕方がないという状況を理解してくれ、丁寧に説明をしてくれ、専門医としての最大限誠意を持った見解を出してくれましたし、説明に納得がいきました。

結論的には、100%確定診断はできませんでした。

だから、厳密に言えば、わたしは少なくとも、将来的に乳がんを発症するリスクを抱えて生きています。

でも、現状を正しく把握することができたのと、わたしが信頼できる専門医を見つけることができたので、今は心配と恐怖はなくなりました。

信頼できる医師の意見


わたしは、セカンドオピニオンを受ける前に、自分がネットや専門誌で調べ上げて出した上での質問をお手紙と添えて、自分の知りたいことを先生宛に事前に送付しました。

わたしが一番気にしていたことは、

1.生検結果(病理検査結果)を正確に再評価してもらえる病理担当技師の見解

2.病理検査の見解を元に、先生の経験値から判断する乳がん発症リスクの度合い

3.6ヶ月、1年検診の間隔で、進行するであろう乳がんのリスクの度合い

この3点でした。

わたしの資料を手に持って先生は診察室にはいってきました。

それから、まず初めに、先生がどのぐらい多くの患者さんを診てきたのか、そして、わたしの組織病理検査の結果をどのように再評価したのか、また、病理検査を再評価してくれた責任者の見解を心から信頼して、日々患者さんを診ている、ということを丁寧にわたしの目を見ながら説明してくださいました。

その上で、先生の見解を教えてくださいました。

まずは、確かに乳がんの細胞があることは認められるが、癌細胞というのは、人間の体にはいくつもあり、それが必ずしも癌化するとは限らなず、おとなしい癌細胞と、悪さをする癌細胞があることを教えてくれました。

続いて、わたしの生検の再評価を病理担当責任者が出した見解は、乳がんを発症するリスクは極めて低いという見解であり、割合としていうとすれば、8~9割は問題なしという見解でした。

残りの1割~2割のリスクのために、全摘すべきかという質問については、先生の答えは明確にNoでした。

理由は、乳がんを発症するかどうかわからない(それも限りなく低いリスク)健全なからだを傷つけることことは、それなりにリスクもあること、そして、6ヶ月~1年検診の間に、乳がんを発症したとしても、命にかかわる重篤な状態になる可能性は限りなく低いからでした。

日々たくさんの患者さんを診ている先生が、何十年もの乳がん専門医としての経験と実績から、リスクの度合いを数字をもって示してくれるアドバイスはとても説得力がありましたし、納得することができました。

経験と実績の大小の差が、患者への具体的なアドバイスができるか否かを左右すると思いました。

先生が出してくれた見解は、具体的な割合を示すものであり、自信がなければ言えないものだと思います。

また、先生はわたしがリサーチした結果をもって、改めて過剰診断の横行を目の当たりにした、ともコメントされていました。

乳がん検査の精度が高くなったことでわたしのように、がん患者ではない患者が増える一方、重篤ながん患者の罹患率や死亡率が低下しないのは問題だともコメントされていました。

また、乳がんの病理検査というのは高度な技術と経験が必要であり、正確に判断できる病理専門家の人材不足という専門家の意見も別の医療機関の記事で読みました。

乳がん検査において、早期診断には、まだまだ諸問題があるのだということを知りました。

恐怖から解放される


今回、たくさん泣いて、たくさん苦しんで、まわりにも迷惑をかけて、学んだことがあります。

それは、がんを宣告された人々の恐怖と苦しみは、経験した人でないと、なかなかわからないものだということ。

誰でも、癌は自分とは無縁と、心のどこかで思っているはずです。

わたし自身もそうでした。

寄り添っているようで、本当の意味で、当事者の気持ちをわかることはできないので、どうしても、合理的な解決方法を提案しがちです。

でも、いざ自分ががんの疑いをかけられると、思った以上に動揺し恐怖に襲われます。

そして、実際に現在癌と戦い続けている人たちの恐怖や不安は、測り知れず、実際に経験しなければ、なかなか理解することなどはできない苦しみであると思います。

わたしは幸い今のところ健常ですが、いつ、どこで、重大な病気になるかなんてわかりません。

がんと闘う、もしくは付き合って生きていかなければならない人たちの気持ちは、経験者でなければ本当の意味では、わかってはあげられないと思います。

でも、そっと隣で話を聞くぐらいはできるかもしれない。

そして、自分が今、健康であることに、感謝しなければいけないと思います。

だから、これからも検診をちゃんと受けて、病気の予防をできる限りしたいとも思いますし、それにかかるお金も時間も自己投資だと考えています。

乳がん検診も、セカンドオピニオンでお世話になった病院に附属する検診センターで、年に1回受けています。

遠方なので交通費も検診代も安くはありません。

でも、いざ、また何か判断に迷う結果が出てしまった場合に、すぐに信頼できる専門医に相談できることを考えれば安心です。

セカンドオピニオンを受けてから、2回健診を受けましたが異常なしです。

また、恐怖に支配された心ではまともな判断ができないということも学びました。

検診結果からの学び


・検診結果が100%正しいとは限らないと知る。

・まずは再検査をしっかり受ける。

・再検査、生検でも確定診断ができないこともあることを理解する。

・ネット上で医療のアドバイスは画像確認あってのこと。

きちんと医師に対面で会って、検査結果のデータをみてもらいながら、信頼できそうな医師の言葉に耳を傾けるほうが懸命と思います。

・偏りのある断定的なアドバイスには、一歩引いて考える。

・セカンドオピニオンの専門医選定は慎重に行う。

・セカンドオピニオンには下準備をしてのぞむ。

・自分が信じる医師の言葉をもとに自分で判断する。

・自分が下した判断に責任をもって生きる。

結局、苦しむのは自分だし、リスクを負うのも自分。

だからこそ、情報の収集や整理も、誰かに委ねるのではなく、自分で責任を持つことが大事と思います。

迷ったときは、自分が心から信頼できる人3人ぐらに相談し意見を求めると良いかと思います。

わたしの経験が、少しでも誰かの役に立てば幸いです。

わたしと同じように、もしくは深刻な状況にある方々が、少しでも自分でベストと思える判断と選択ができますように、心より祈っております。

 

byちびまる