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おひとり様女子のエッセイ

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MBA を首席で卒業して、いま思うこと

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画像:photoAC シルバーブレットさん
 
わたしは、3年前にMBAグローバリゼーション科を首席で卒業しました。
MBA取得を目指して、卒業して、3年経って思うことがあります。
それについて、書いてみようと思います。

 周りは大学院進学に否定的だった

 わたしが卒業した大学院は、海外の有名大学のMBAではなく、働きながら学べる、オンラインcampusを通じて、最短2年で卒業できる日本の社会人向けの大学院です。
 わたしが、「大学院にいって、MBAを学んでみようかと思って」というと、周囲の反応は、どちらかというと後ろ向きで、心配する声のほうが多かったです。
〇大学にも行ってないのに無謀過ぎない?
〇経営学を学ぶなんて、早すぎるんじゃない?
〇そんなにお金かけて、何のために行くの?
〇その先には何があるの?
〇優秀な人達がいっぱいいるんだよ、そんな中でついていけんの?
 と、「もう少し、考えてみたら」、という声が多かったのです。
 わたしが、傷つくんじゃないか、大変な思いをするんじゃないかと、本気で心配してくれたからこそ、言ってくれた言葉だと思っています。
 大学院に行くのは、それなりに、時間も割かなければならないし、お金も結構かかります。
 授業料、テキスト代、オーストラリアの卒業研究の旅費も入れたら、300~400万円はするコースでしたので、周りの人達は、その見返りはなんなのだと、そこを心配していました。
 上司にも、MBAをとったからといって、待遇は何も変えられないよ、とも言われてました。
わたしが勤める企業は、田舎の中小企業で、創業者ワンマン企業、平たい組織です。
基本全ては横並び主義で、能力次第で上にのし上がれるような企業ではありません。
お給料だって、それほど高くはありません。
どちらかというと、低めです。
当時のわたしは役職もなく、普通の平社員でした。
MBAを取得した今も、主任という肩書きはついたものの、実質的には、権限もないし、大きな責任もないので、平社員とあまり変わりません。
わたしは、経営学を学ぶからには、コストを最小限に抑えるということを、入学前から考えていました。
わたしが学んだ大学院は、上位3%に入れば、学費を半額にするという制度を取っていました。
わたしは、常に、この 上位3%=半額 を目指し、実際に達成しました。
なので、私がかけた費用は総額150万円ぐらいです。
これを死守するからには、A もしくは A’ を たくさんとらなくてはなりません。
グループワークもあったので、A もしくはA' を たくさんとるには、半ば強引なやりかたをしました。
わたしは、できる限り主導権を握り、グループワークをリードし、A もしくは A' を取ることを目指しました。
結構、強引でしたので、わたしのことを嫌い、もしくは苦手という人も多いと思います。
おかげで、友達も少ないです。
オンラインキャンパスなので、文字8割ぐらいの講義ディスカッションになります。
わたしの見た目は、一言でいうと、ちっちゃくて、ややぽっちゃり、特に美人でもなく、いたって普通、キレる頭脳を持っているようには、ぜんぜん見えない(実際も、そんな頭脳は持ってないのですが)です。
キャンパス上での、私が発する文字 だけで判断された印象は、骨と皮 だけの女 冷たい印象 です。
本来の私のキャラは、ちびまるこちゃん的なキャラなので、冷たい とは無縁です。
どちらかというと、天然がはいっているので、いじられるキャラ、酒の肴にされるタイプです。
骨と皮だけの女 これは、実際にクラスメイトに言われた言葉です。
文字だけで会話する というのは、誤解を与えることも多いということを学びました。

周囲に反対されても大学院に進学した理由

定期預金を解約して、「MBA取っても待遇は変えないよ」と言った上司に推薦状を書いてもらって、大学院に行った理由。
理由は3つ。
1.MBAを取ることへの好奇心。
2.実践的な経営戦略技の習得。
3.実践的なカリキュラムへの興味。 

MBAを取得して得られたことは何か

得られたことは3つ。
1.異業種のおともだち。
2.やればできるという自信。
3.So what? と自問する癖。
MBAと聞くと、なんだかすごそう!、すごいスキルが身につきそう!、頭よくなりそう! と 勝手なイメージを持ってましたが、いざ、自分が取ってみると、特別、これといって、自分自身には何も変化はありません。 
TOEIC 900を超えた時こともそうだけど、超えるまでは、900を超えた世界って、どんな世界なんだろう? と まだ見ぬ世界に夢を抱いたりもしましたが、いざ、超えてみると、何か特別に、自分の中で変わることはありません。
非常に雑な言い方をすると、海外生活をしたことなかった自分が、海外に住むってどんな感じなんだろう?
英語がしゃべれなかった自分が、英語がしゃべれるようになるって、どんな感じなんだろう?
と思ったのと同じで、いざやってみると(経験してみると)、こんなもんか、と思うのと同じです。
こんなことを言うと、MBAをとって、その学んだことを立派に活かしている人に、叱られてしまうかもしれませんが、わたしの中では、MBAを取得すること自体は、特別な意味は何もない、と考えています。
少なくとも、私にとっては、経験のひとつ、に過ぎないです。
でも、経験するからこそ、自信につながっていく のだと思います。
なんの自信かというと、やればできる という自信です。
それ以外は、何もないです。
わたしは、努力だけはできます。
だから、わたしが首席で卒業したという意味は、わたしが努力した時間と労力 に対しての、努力賞、よくやったで賞 だと思っています。 

わたしの頭の中身が変わるわけではない 

首席で卒業したからといって、根本的に、わたしの頭が良いわけでも、良くなったわけでもありません。
たぶん、ちょっとだけ、引き出しが増えただけ
わたしは、たいした頭を持ってません。
大学院を卒業して、その思いはさらに深まりました
わたしのIQは高くありません、たぶん。
測定はしてないけど、なんとなくそんな気がする。
自分が感じることだから、フィーリングで、なんとなくわかります。
わたしは、小学生でもできるであろう、算数、理科、なぞなぞ、クイズ、そしてゲームが、恐ろしく苦手です。
自分でも、びっくりするぐらい、できません。
算数などは訓練して、考え方を学べば、慣れるのだろうけど、根本的に興味が持てないんです。
文章問題とかも、すごく苦手。。。
だからといって、自分ができない、ダメな人間とは思いませんが、そう言う領域においては、とても頭が悪い(弱い) ことは確かだと思います。
わたしは、真っさらなところから、あれこれ考えたり、物事をの要点をまとめたり、商談をまとめたり、プレゼンしたり、人と話したりすることは好きなほうで、どちらかというと、そういうことは得意なほうです。 

学んだ事をそのまま、現場では使えない

MBAで学ぶことは、どちらかというと、大手企業向け、起業家向けには、適応しやすい学びです。
自分自身が権限を持って、戦略プランを実行できなければ、何の意味もありません
大企業であっても、組織の層があるので、戦略プランを打ち立てても、なかなか実行できない環境もあるかと思います。
ましてや、わたしが勤めるワンマン社長の中小企業においては、自分が考えた戦略プランを実行するとなると、社長に Yes をもらえなければ、何もできません
逆に、社長から Yes をもらえれば、なんでも実行できる、ということにもなります。
また、何か戦略プランを打ち立てた際には、自分がいる組織の人達が、理解できる言葉で、理解できるプランを実行する必要があります。
MBAで学んだことを、そのまんま、紙面に落として、見た感じ、立派な戦略プランを作ったところで、みんな ポカーン としてしまい、全然、使えません。
絵に描いた餅で、何の役にも立ちません。
理由は、たぶん、こういうのって、みんな、あんまり考えたことがないんだろうし、使う言葉も聞き慣れてないし、頭に入らないんだと思う。
要するに、つまんないんだと思う
組織改革は、企業年数、働いている人の勤続年数、離職率、平均年齢、経営層にいる人たちの特性によって、できることと、できないこと があります。
何十年も同じ会社にいる人の習慣も考え方も、まず、変えることはできません
変えようとするだけ無駄ということが、わかりました。
逆に変えようとすることは、その人達の生きてきた過程を否定することになります。
要するに、こうすればいいだろうと思って戦略を打ち立てたところで、その戦略プランを実行する受け皿の相性が良くないと、その戦略は使いものになりません。
単なる、自己満足で終わります。
それに気がついてからは、わたしは大学院で学んだイロハは、ほとんど現場では使ってはいません。  

考え方とアプローチを変える

わたしは、自分の能力や力なんて、たかが知れてる、と思っています。
また、社内のリソースを活用するには、限界があります
なので、わたしは、自分より能力がを高い人で、「この人、いいかも=」と、感覚的に思う、社外の人との信頼関係づくりに全力を注いでいます。
これは、いろんなところに出て行って、名刺を配りまくって、出会う人達との関係作り、ではありません。
わたしは、あんまり、自分の名刺をばら撒いたり、また、名刺をもらったりはしません。
 だって、どうせ連絡しないし、その後、つながらないんだもん。
 1年連絡しなかったら、それは、知らない人 と同じです。
 でも、「この人、面白いかも」と思った人とは名刺交換をして、関係作りをスタートします。
わたしは、Gut feeling (第六感、直感)を大事にしています。
自分の足りない能力を、うまく補完してくれる人を見つけて、その人たちと、仕事を超えた友人関係を築くことに、時間も労力も最大限使うようにしてます。 
その人達とのつながりが、私の資産・財産になります。
その人たちからの知恵やサポートを活用することで、より多くの価値ある活動と利益を生み出すことができます。
自分でなんでもこなす、というのは、傲りであり、ナンセンス だと思っています。
わたしは、働き方を、できる限り、周囲の能力のある人達へ、お願いすることにシフトしました。
そのような能力の高い人を味方につけるための、コミュニケーション能力を磨くことが大事と思っています。
MBAを取得することに意味があるのではなく、その後に、自分が、どんな価値を生み出すかが大事なのだと思います。
多くの人が、「助かる~」、もしくは、「楽しい~」と思えるような価値を生み出せる人間になりたい。
そんなことを夢見てます。
by ちびまる