記憶に残してもらう難しさ
Auモバイル『三太郎』のCMは、3年連続CM好感度1位なのだそうです。
桃ちゃん、太郎ちゃん、金ちゃん、乙ちゃん、鬼ちゃんの、あれです。
そして、日野の2t トラックの『トントン、トントン、ヒノノニトン!』は、一度聞いたら耳に残るリズムと音。
いずれも、記憶に残るCMです。
Auモバイルに対しても、日野の2tトラックにしても、記憶に残っているとはいえ、わたし自身がすぐに何かアクションをするわけでもないのですが、『記憶に残っている』ということは、いつかどこかで、誰かに対して『あ、そういえば』と紹介することはできます。
CMは企業イメージの伝達でもあるので、CMの記憶が『好印象』として残っていれば、話題には上がりやすいので、企業CMとしては、効果的なCMなのではと個人的には思います。
万人の記憶に残るメッセージをたった15秒間のストーリーで伝えるCM製作が、どれだけ難易度が高いものなのか、知識に疎いわたしでも容易に想像はできます。
ただいま、Auモバイル『三太郎』や『日野の2tトラック』のCM製作を手掛けた浜崎慎治氏の著書『共感スイッチ』を読んでいる最中です。
すき間時間にページを進めて読んでいるので、なかなか進まないのですが、久しぶりに仕事に役立つ考えに出会いました。
どうすれば、人の記憶に残るメッセージを伝えられるか。
『人の記憶に残るメッセージ』とは、どういうものか、そのことについて、わかりやすく、事例をあげて説明している本です。
自分も含めてですが、人は、よっぽど
〇関心がある
〇必要である
〇心を動かされる
ことがない限り、情報過多な毎日において、覚えてはくれません。
よっぽど心に響く、印象に残る時間の共有や関わりを持たない限り、そうそう忘れがたくインパクトの大きな共感は生まれません。
『人の記憶に残るメッセージを伝える』難しさ、そして面白さを改めて実感させられた1冊です。
共感(賛同)を得る難しさ
画像:photoACクリエイター:acworksさん会議
わたしは営業職に携わっており、お客様に商材についてお伝えし、商材を買っていただき、会社に売上と利益をもたらすことが主な仕事です。
ですが、人様に何かを買っていただくというのは、容易ではないのはどこの企業も一緒。
世の中の物やサービスのほとんどが、『ダントツに突出している優れもの』というものではなく、『横並びで大差がない』ことがほとんど。
消費者はいつの時代も『どっちにしようかな』と頭を悩まし、『ちょっとした感覚や記憶に頼りながら』、日々いろいろと選択をしているのではないかと思います。
大差がないから、
〇なぜ、その製品を買うのか
〇なぜ、あなたから買うのか
ということを、人は意識的にも無意識的にも考え、感じながら日々選択をしているのだと思います。
共感(賛同)を得るためには
画像:photoACクリエイター:akizouさん
営業現場において、プレゼンが上手な人は、たいてい仕事ができる印象。
プレゼンが上手いとは、『聴き手』の気持ちを掴み巻き込むことができるということ。
気持ちを掴み巻き込むことができるということは、『共感(賛同)を得る』ということかと思います。
共感(賛同)を得られるということは、お客様に価値を感じて頂き、『その価値に対して対価を支払っていただける可能性が高くなる』ということかと思います。
胸がキュンとするような、『そう、それそれ!』と、お客様に選んでもらうためのアプローチが必要になりますが、
〇ビジュアル的に
〇イメージ的に
〇感覚的に
お客様が感じ取られる部分で『好感を得つつ、記憶に残るプレゼン』が必要になります。
企業、製品やサービス、そして私自身の人間性も含めた総合判断にて、『いいね、それ欲しい』と価値を共感してもらえるようなプレゼンです。
お客様より『共感』を頂くためには、さまざまな要素が必要です。
〇悩みの解決
〇欲求への充足
〇安心の提供
など、製品やサービスだけでなく、企業や目の前にいる営業担当者への印象など、全てをひっくるめてお客様は共感し、納得し、初めて価値のあるものとして対価を支払ってくれます。
自身のプレゼンで、お客様より共感を得るには、『信頼が大前提』です。
〇企業への信頼
〇商材への信頼
〇担当者への信頼
『信頼』は、信頼するのも、されるのも、言うのは簡単ですが、実際にはなかなか難しいことです。
信頼は、そうそう簡単に築けるものではないですが、壊すのは一瞬。
人の心は危うく、また移り気。
日々多くの情報にさらされ、人の心はあっちいったり、こっちいったり。
信頼と共感を獲得しつつ、人々のハートを強く引き寄せ続けるのは容易ではありません。
『あなたが好き』のファンつくり
画像:photoACクリエイター:きなこもちさん
他と比べて商材自体に大差がなければ、お客様が購買の最終決断をする要因は、『好きの度合い』だと思うのです。
〇その会社が好き
〇あたなが好き
だから、『あなたがいる、その会社から買う』ということになると思います。
それがなければ価格競争に巻き込まれます。
とにかく価格が一番安いところで買う、という人もおられるでしょう。
購買活動の多くの場合は、『価格が安い』というのが大きな動機付けになるのだろうけれど、わたしは、『あなたが好き』という動機で、商材を買ってくれる顧客を多く持ちたい、と考えています。
ダイレクトに『あなたが好き』と思ってもらえなかったとしても、会社全体を通じて『あなたが好き』というブランディングができたら最高だなぁと思います。
『あなたが好き』と言ってくれる対象が少な過ぎては会社の発展にはつながらないので、なるべく多くの方々に『あなたが好き』と思ってもらえるような企業ブランディング、そしてわたし個人のブランディングをしていきたいと考えています。
ヒトの記憶に『良い印象で』残る存在になりたいものです^^
とは言え、個性は大事にしつつ、印象に残るヒトでありたい、企業を育てたいです。
浜崎慎治氏の著書『共感スイッチ』は、『ファンづくり』のきっかけを作るヒントがたくさん盛り込まれた1冊と思います。
それでは、みなさま have a nice day
By ちびまる