- 現地に行かないとわからない街の雰囲気
- 英語は普通に通じるフィレンツエ
- スリやぼったくりも、それほど怖くない
- 時間にはそれほどルーズでもない
- 夜間は一人歩きをしないほうが無難?
- 想像してなかった街の裏側(嫌な部分)
- フィレンツエのエスプレッソは格別
- てんこ盛りのジェラートは美味しくない
現地に行かないとわからない街の雰囲気
海外事業開拓、セールス&マーケティングという仕事をしているわたしは、常日頃から、現地の市場のことは、実際に自分が現地入りして、自分の五感をフルに使って触れてみないと、経験してみないとわからないことが多いと痛感しています。
それは、プライベートの旅行も同じことで、実際にその街を訪れる前に、思い描いていた街のイメージと、実際に自分がその場所にいる時に感じる街の雰囲気との間には、大きなギャップが生じることも多々あります。
昨年はじめて、念願のイタリア個人旅行を実現し、古都フィレンツエを訪れました。
テレビや雑誌では、美しい古都フィレンツエの様子や芸術の街というフィレンツエの顔しかみれないけれど、実際にフィレンツエに1週間滞在してみると、想像もつかなかったフィレンツエの街の顔が見えてきました。
英語は普通に通じるフィレンツエ
心配性のわたしは、事前にYoutubeや旅行者のブログ記事、イタリア通の人のエッセイ本など、いろいろと事前に情報収集しました。
なんとなくイタリア全域において、英語があまり通じないと思い込んでいましたが、
ホテルや観光地、レストランなどほとんどの場所で英語は普通に通じました。
フィレンツエにおいては、英語さえできれば、困ることはほとんどありません。
職人工房で働く職人さんは英語ができない人が多いため、その時だけ、通訳兼ガイドさんにお付き合い頂ければOKかなと思います。
スリやぼったくりも、それほど怖くない
現地のガイドさんの話しでは、フィレンツエに限らず、イタリアでは、確かにスリやぼったくりは多く、ジプシーもたくさんいるようですが、それほど心配するほどの危険な雰囲気はありませんでした。
わたしがフィレンツエを旅行したのは10月と秋でしたので、お財布が入っている小さなショルダーバックは常にコートの中に入れて歩いていましたので、まずスリにあう心配はありませんでした。
ぼったくりと言えば、たいてい混み合っている美術館前やドウオモに登るための行列の付近に、いかにも施設の係員的な黒いスーツのような制服のような装いをしている人がいますが、その人たちは基本ダフ屋のような人達のようです。
わたしも何度か声をかけられ、半ばナンパのような感じで、しつこく、なんだかんだと誘ってきます。
そして「並ばなくて済むよ」というキャッチフレーズで、少々高めのチケットを販売してきます。
タクシーは利用しなかったので、ぼったくりのリスクはわかりませんが、街を普通に歩く分には、それほどふっかけられる感じもなく、安心して街歩きができました。
女性ひとりでの夜間のタクシー乗車は、心配だったので、通常の2倍する予約ハイヤーを手配したのですが、次回訪問する時は、通常のタクシーでも大丈夫かもしれない、と思いました。
ただし、革製品のお店は注意です。
定価よりすっごく安くするよといってきますが、それらの皮製品(バッグなど)は、どのお店でも置いてあるコピー製品のようなものが多く、どこもかしこも50%引き、70%引きと、えらい割引率が高い店があります。
時間にはそれほどルーズでもない
わたしが受けたサービスが、たまたまそうだったのかはわかりませんが、
〇お願いしたハイヤーは15分前にはホテルに来てくれたし、
〇路線バスも普通に時間通りに走ってましたし、
〇夜のコンサートも、
〇イタリアンお料理教室も、
〇機織り工房の見学も、
定刻通りにはじまって予定通りの時間に終わりました。
意外とちゃんとしている印象を受けました。
ハイヤーしたタクシーの運転手さんに「すごく早くホテルについたね」と言うと、「道路状況が読めないし、なるべく30分前には到着する予定で動いているよ」と言います。
ちゃんとしてるなーと感心しました。
夜間は一人歩きをしないほうが無難?
トスカ―ナ在住の現地イタリア人から、「わたしだったら、フィレンツエの街を一人で夜間には出歩かないわ。」と聞いていたので、20時頃~22時頃の3大テノールのコンサート会場からホテルの行き来は、現地日本人女性のエスコートサービスを利用しました。
夜22時頃でもフィレンツエの大通りは、多くの人が歩いていますが、現地のガイドさん曰く、フィレンツエの街の中心地でも、比較的安全な道と、避けたほうが良い危険なストリートがあるようで、その事情をわからずに、女性ひとりがふらふら夜間を外歩きするのは、やめておいたほうが無難とのことでした。
わたしが夜で歩くときは、現地の日本人ガイドさんと一緒でしたので、怖い思いはしませんでしたが、確かに、日中であっても、暗く人通りの少ない細い道は、ちょっぴり物騒な気配がしました。
土地勘のない観光客の場合は、やはり夜間の一人歩きは避けたほうが無難と思います。
想像してなかった街の裏側(嫌な部分)
実は、思っていた印象と大きなギャップをがあったのは、「えー、こんななの?」とがっかりする一面です。
もちろん、がっかりする点よりも、総合的には、すばらしかった点のほうがずっとずっと多く、素敵な都市であることは間違いありませんが、思いもしなかったこと、が結構あります。
常に観光客でごった返している
まず、ひとつめとしては、写真の中の古都フィレンツエは、どこか静寂のイメージがあり、落ち着いたピースフルな環境なのかなぁと想像していたのですが、実際にフィレンツエの街歩きをしてみると、ほとんどの場所が、多くの観光客でごった返していおり、ガヤガヤ、どやどや、騒々しいです。
日本に限らず、さまざまな国から、ガイドさんが旗を持って誘導している団体旅行客がたくさんいて、ほとんどの人が、スマホでの自撮りスティックで写真を撮っていますので、有名なアートや建築物の前においては、下手すりゃ、自撮りしている観光客を見に来ているだけ、という状況に陥ってしまいます。
訪問する季節や時間帯などに気をつけないと、団体客の波に飲まれてしまいます。
そんな中に巻き込まれてしまうと、古都の雰囲気もへったくれもありません。
わたしの場合は、事前に現地ガイドさんが、混む場所と時間帯を教えてくれたので、激混みを回避しながらフィレンツエの街を楽しめて、またローカルの人しかいかないような場所にも訪れることができたのでよかったのですが、フィレンツエ滞在1日、もしくは数時間だけという旅行客にとっては、怒涛のような時間が流れて終わりとなってしまうリスクがあります。
滞在時間が少ない人の場合は、訪れる場所をあれこれ欲張らずに、1~2か所に絞って、のんびりと時間を過ごすことをおすすめします。
そうしないと、大行列に並ぶだけ並んで、入ったはいいけど、観光客の流れに任せて、ただその場を訪問しただけでさーっと見て終わり、ちゃんちゃん、ということになってしまいます。
それでは、せっかくのフィレンツエの素晴らしいアートも景色も雰囲気も味わうことができません。
排気ガスがすごい
フィレンツエは車が入れない道や一方通行が多いため、車が走っているというより、オートバイが走り抜けていくことが多いです。
細い道をオートバイが走り抜けていくので、排気ガスが半端ないです。
大通りは、団体客の観光客でごった返しているので、その人混みを避けようと裏道を通ろうとすると、今度は、オートバイがブンブン走っていて、口の中は喉の奥に苦みが残るほどの、いやーな排気ガスの味がします。
歩きたばこもすごく多い
フィレンツエは、歩きたばこをする人も半端なく多いです。
どの道を歩いても、タバコの煙の臭いがして、それを避けながら歩いてました。
オートバイの排気ガスにたばこの煙がモヤモヤしている道の空気の悪さは半端なかったです。
わたしがフィレンツエでピースフルと感じた場所は、
〇ボーボリ公園
〇ローズガーデン
〇修道院
〇孤児院美術館
〇サンタ・クローチェ教会
です。
それ以外は、どこも、人ばっかりで、がやがや、ごちゃごちゃです。
犬のうんちにご注意を。。。
排気ガスとたばこの煙を避けつつ、ストリート名が書いてある看板をみながら、街をうろうろしてたら、やってしまいました、むにゅ~っと何か柔らかいものを踏んじゃいました。
底がしかり滑り止めがついているスニーカーを履いていたわたし。
靴底にべっちゃりと、できたてほやほやのワンちゃんのうんちが泣
半端なく臭くて、ぎゃーっ!という感じ。
街角で片足の靴を脱いで、ウエットティッシュで、犬のうんちを拭くこと30分。
途中、その臭さにめまいしながらも、犬のうんちがくっついた靴でB&B(オーナーさんの自宅の一室)に戻るわけにもいかず、夕暮れ時のフィレンツエの街角で、ひとり、犬のうんちと戦うわたし。
なんとも情けない光景。
ウエットテイッシュは全て使いきってしまいました。
フィレンツエ滞在中、一番衝撃的で悲しい事件でした。
フィレンツエのエスプレッソは格別
わたしは、エスプレッソの美味しさをフィレンツエで教えてもらいました。
日本で飲んだことのあるエスプレッソは、ただただ苦いだけで、美味しいとは思えず、コーヒーと言えば、ドリップか、カプチーノかカフェラテを飲むことが多いわたし。
フィレンツエっ子曰く、イタリア人は、カプチーノやカフェラテなどミルクがはいったコーヒーは、ほとんど飲まず、飲むと言えばエスプレッソが主流という。
理由としては、ミルクを飲むとお腹が膨張し不快感が増すから、ミルク入りのカプチーノやカフェラテは、ほとんど飲まないらしい。
また、カフェでお茶というのも、カウンターでエスプレッソを食いっと一気に立ち飲みするのがほとんどで、ゆっくり座っておしゃべりしながらお茶の時間は、あまり持たないという。
ゆっくりおしゃべりしながら飲むものと言えばワイン。
ご飯を食べながら、夜な夜な深夜までワインを飲むそうです。
フィレンツエで口にしたエスプレッソは、コーヒーの香りをそのまま味として楽しむことができ、これぞコーヒーという美味しさを味わえます。
フィレンツエっ子のタクシードライバーに、「なんでフィレンツエのエスプレッソは美味しいの?」と聞いたところ、水が硬水で、コーヒーを煎れるにはちょうどよい水なんだそう。
美味しさの秘訣はフィレンツエ(イタリア?)の水。
ということで、フィレンツエの水を日本に大量に持ち帰る日本人もいるのだとか。
てんこ盛りのジェラートは美味しくない
街を歩けばジェラート屋に当たる、というぐらいジェラート屋はたくさんみかけます。
でも、ジェラート屋の中でも、美味しいジェラートと、そうでもないジェラートがあるようで、現地ガイドさんに見分け方を聞いてみました。
ざっくり分けるとすると、あまりにも高い山のてんこ盛りのジェラート屋は美味しくないことが多いらしい。
確かに、これでもかっていうぐらい、てんこ盛りのジェラート屋さんが、特に街の中心部にはたくさんあります。
美味しいジェラート屋は、中心地よりちょっと外れたところに、ひっそりとあったりします。
細かいことはたくさんありますが、美しい写真からは感じ取れないフィレンツエの顔、特に裏側(あんまりよくないところ)も知った上で、フィレンツエという街を楽しめば、「あー、こういうことね」と受け入れてもらえるんじゃないかなと思います。
嫌な面をみても、それでもやっぱり、フィレンツエは興味深い街であり、美しい古都です。
またいつか、訪れてみたいな。
byちびまる