空飛ぶちびまる (自由気ままに)

おひとり様女子のエッセイ

MENU

乳がん検診を毎年ちゃんと受ける理由 「乳がん要治療」の誤診から3年が経過。ADHと診断されたわたし

スポンサーリンク

広告

 

f:id:globalcat:20180122054416j:plain

 

検査センターの誤診の悪夢から3年目

 

2015年2月に乳がん検診の誤診を受けてから、3年の月日が流れようとしています。

 

乳がん検診の誤診を受けてからの半年間は、今までの人生で一番辛かった半年間と言っても過言ではないです。

 

悪夢は、毎年受ける会社の健康診断の結果を手にした日から始まりました。

 

糖尿病の家系であるわたしが唯一健康面で気にしているたのは、血糖値の上昇ぐらいでした。

 

まさか、自分が乳がんで「要治療」に〇印をつけられるとは思いもせず、郵送で送られてきた検診結果の備考欄をみたところ、そこには、右乳房に乳がんの疑いの文字がありました。

 

そこには、「腫瘤の疑い、そして微細石灰化の凝集が見られるため、再検査を受けてください。」とありました。

 

わたしは自分の目を疑うとともに、

 

「え???わたしが?乳がんの疑い???」

 

「それも、要検査を通り越して、要治療ってどういうこと?!」

 

と今までに経験したことがない、ドクンドクンとする大きな心臓音。

 

人は、思いもよらぬ悪い結果を目の当たりにすると、本当に、マンガのようにおろおろするものなんだと、その時はじめて理解しました。

 

検診結果を見たのは、仕事を終えて帰宅してからだったので、夜の19時頃。

 

検診センターに電話をかけたくてもかけられない時間帯。

 

人一倍怖がりなわたしは、、完全にパニック状態に陥りました。

 

怖くて、不安で、あまりの衝撃に涙があふれて、胸が張り裂けそうなぐらい怖くて、その夜は一睡もできませんでした。

 

誤診に振り回される1ヶ月

 

次の日、朝一番から検診センターに電話をかけました。

 

「要治療って〇印がついているんですが、誤りではないですか。」と、何度確認しても、返答は「まずは再検査を受けに来てください」と繰り返されるだけでした。

 

誤診であることの事実を告げられないまま、不安で、不安でたまらない毎日を過ごすこと1ヶ月。

 

わたしは目も当てられないほど、不安と恐怖に心が支配されっぱなしで、産業医の先生にカウンセリングを受ける毎日。

 

大人気もなく、わんわん、先生の前で泣きました。

 

仕事なんて、まったく手につきませんでした。

 

わたしの頭の中は、乳がんへの恐怖だけがぐるぐると駆け回ります。

 

そんなわたしをそっと見守ってくれた上司と同僚には感謝の気持ちしかありません。

 

どれだけ、怖くて、不安で泣いたかわかりません。

 

人は、恐怖と不安に頭を支配されてしまうと、ありもしないことまで、悪い方へ、悪い方へと考えてしまうもので、何でもないはずの胸に痛みさえ感じるようになり、悪い方へ、悪い方へ時分を追い込んでしまいます。

 

やっと訪れた再検査の日

 

やっと、待ち焦がれた乳がんの再検査の日が訪れました。

 

不安と恐怖で焦心しきったわたしは、目の前にいる先生に、「わたし、乳がんなのでしょうか?すでに要治療って、ここに〇印があります。」となんとか声をふり絞って聞いてみると、「生検(バイオプシー)をしないまま、乳がんを診断することはありえません。」との回答。

 

「では、なぜ要治療って、ここに〇印があるのですか?」と聞いたところ、

 

「それは、健診センターの誤りです。余計な心配をさせてしまい、大変申し訳ありません。検診センターには、わたしのほうから注意しておきます。」と、やっと「記載ミス」であることを認めてくれて、謝罪を受けました。

 

要治療に〇印であったら、まだ、ここまでパニックにならずに済んだのにと、思います。

 

ちょっとしたミスが、患者をここまで狂わせる(恐怖に陥れる)ということを、健診センターの人には理解してもらいたいです。

 

再検査では、マンモグラフィーX線検査とエコー検査を受けました。

 

その結果、腫瘤は見受けられないとの判定が下されました。

 

万が一、腫瘤ありと初見で言われたとしても、角度によっては、腫瘤に見えてしまうこともあり、再検査を受けてみないことには、事実はわからないということも知りました。

 

ただひとつ、やはり石灰化が集まっているようにみえるので、乳がんかどうかは、判定できないとグレーな回答

 

6か月後の再検査を促されました。

 

でも、すでにネットで、乳がんについてたくさんリサーチをしていたわたしは、6ヶ月後に乳がんのステージが進んでいたというケースを知っていたため、

 

「6か月後に乳がんを発症しているリスクはありますか?」という質問に、先生は、「ないとは言い切れません。」と、あくまでも可能性としての回答しかしてくれません。

 

おそらく、わたしと同じような状況に陥っている女性が、たくさんいると思います。

 

何度聞いても、何を聞いても、病院の先生は、可能性としてはゼロではない、としか答えてはくれないということを頭の片隅においておけば、自分を必要以上に追い込むことはないと思います。

 

白黒がはっきりしないまま、これ以上、不安なままで毎日を過ごしたくないと思ったわたしは、

 

「どうすれば、確定診断ができますか?」と先生に聞きました。

 

先生の答えは、「細胞診=生検(バイオプシ)なら確定診断ができます。」とのことでしたので、わたしは、迷わず生検を受ける決断をしました。

 

生検は、手術に近いものがあります。

 

麻酔もしますし、直径たしか3mmぐらいの太い針を乳房に刺して細胞をとるのですから、結構大がかりです。

 

生検をすれば、胸に小さな傷も残ります。

 

生検をすれば、胸に永久的にチップが入ったままになります。

 

わたしは、それでも、乳がんを発症するかもしれないと不安で毎日を過ごすよりもずっとマシという気持ちで生検に踏み切りました。

 

生検をしても確定診断ができない苦しみを味わう

 

生検を受けたのが2015年7月。

 

2015年2月に検診センターの誤診、「要治療」の連絡を受けてから5か月後です。

 

腫瘤なしと言われて、少しほっとはしたものの、すでに不安と恐怖で支配されていたわたしの心は、わたしをその恐怖と不安から解放はしてくれませんでした。

 

胸に傷をつけてまで、どうしても、確定診断が欲しかったわたし。

 

それなのに、まさかの、確定診断ならず

 

確定診断ができるというから受けた生検ですが、異例中の異例の結果、生検をしても、乳がんかどうかを確定診断ができない、ADH というものすごく稀なケースと診断されました。

 

ADHとは、乳管内にある細胞に、異変が見られる病態です。

 

細胞に異変が見られるということは、乳がんになるかもしれない悪性かもしれないし、乳がんを発症しない良性かもしれないという、まだどっちに転ぶかわからない、という細胞があるということです。

 

わたしは愕然としました

 

まさかの稀なケース、確定診断ならず。。。

 

信頼できる専門医からセカンドオピニオンを受ける

 

もう、正直なところ、どうしたら良いかわからなかったです。

 

こんなに心配で不安な気持ちが続くぐらいなら、いっそのこと胸をきってしまい、スッキリしたい、安心したいという気持ちが大きくなりました。

 

今となっては、早まるわたしを必死で止めてくれた周りに感謝です。

 

心配性なわたしは、どっちかわからないまま、6ヶ月検診を受け続ける毎日を過ごすのが嫌で仕方ありませんでした。

 

生検を受けるまで、そして、生検を受けてからADHとまたしてもグレーゾーンで診断されてしまったわたしは、インターネットで、乳がんに関する情報を血眼になって探す日々を過ごしました。

 

実際の患者さんのブログや書き込み、そして、ネット上で患者のさまざまな相談を受けている医師に相談したりすればするほど不安は募る一方で、不確かな情報の中、わたしは、乳がんになる恐怖に完全に支配されていきました

 

わたしと同じように苦しんでいる女性たちへ、ぜひ伝えたいことがあります。

 

ネットの情報に振りまわれないで、と。

 

というわたしもこうやって、ネットというツールを使って、自分の体験を通じて情報を発信しているわけですが、ネットの情報はあくまでも参考程度にして、最後は、自分が信頼する医師と相談の上、結論を出してほしいと願っています。

 

ネット上で、いくら答えを探しても、あなたが欲しい答えはありません。

 

参考になる情報はあるかもしれないけど、人によって、それぞれ体も違えば、ケースも違います。

 

また、乳がんの専門医、細胞をみて乳がんかどうか判定を下さす病理の先生だって、考え方はさまざまで、信じる方向性が異なれば、患者に伝えられる結論も違ってきます

 

それが現実です。

 

乳がんの診断は、初期であればあるほど、難しいようです。

 

また、セカンドいオピニオンをくださった先生曰く、マンモグラフィーの精度があがったことで、見つからなくても良いもの(がん細胞)まで見つかってしまい、患者ではない患者(わたしのようなひと)が増加する一方で、乳がん患者の死亡率は下がらないという問題があるとのことです。

 

人のカラダには癌細胞が存在するといいます。

 

病気にならならい理由は、からだの免疫機構が、からだをがん細胞から守ってくれているからです。

 

ネット上の情報をどんなに集めても、それは、あなたのケースと完全一致するとは限らず、他の誰かのケースであり、あなたのケースは、実際に診断をした病院の病理検査技師による細胞の判定なしに語られてはいけないし、実際の検査のデータを見ていない人(医師も含めて)が言う言葉を鵜呑みにしてはいけない、と。

 

例え、その人が専門医であったとしても、です。

 

患者の診断結果のデータを見ることなく、事実の確認をすることなく、患者の言葉を鵜呑みにして、患者の相談にのる医師は信頼できません。

 

患者が発する言葉には、恐怖と不安に支配されているため、バイアスがかかっていることを理解しなければならないと思います。

 

わたしは、これでもかっていうぐらい、学術的な論文も含めて、乳がんに関する情報を集めて、集めて、集めまくり、最終的には、まるで、自分が乳がんであることの証拠を見つけることを望んでいるかのように、わたしは自分で自分を追い詰めてしまいました。

 

 わたしは、ネット上で集めた情報から、そして、乳がんの疑いから逃れたい気持ちでいっぱいで、いっそのこと胸を全摘出してしまったほうが楽、とまで考えるようになっていました。

 

ADHという病態を、

 

ガンと診断する医師もいれば、

 

ガンではないと診断する医師います。

 

どちらの言葉も専門医の言葉です。

 

どちらを信じたらよいか、わたしは悩みました。

 

最後の審判ではないですが、わたしは、アドバイスを最終的にしてもらう医師を自分で選び、30分で3万円のセカンドオピニオンを聞きに行きました。

 

30分で3万円。

 

わたしにとって、安い金額ではありません

 

でも、自分のカラダのことなので、自分が納得のいく結論を出すために、信頼できる先生からアドバイスを受けられると思えば、高い金額でもありませんでした

 

たくさん、たくさん、わたしが6か月間、苦しみぬいて学んできた知識と疑問を先生にぶつけました。

 

最終的には、80%以上良性と考えて良い、という答えを頂き、わたしは納得しました。

 

わたしが納得できた裏付けとしては、こうです。

 

1.年間かなりの乳がん患者を診察してきている病院の乳腺科のトップの先生であること。

2. わたしの細胞のデータをもとに、先生の考えを理論的に説明してくれたこと

 

3.可能性を語るにしても、先生の経験値から、可能性の割合について明確にアドバイスをくれたこと

 

4.現在の医療現場についての現実を良い面も悪い面も教えてくれたこと

 

5.乳房の全摘出のリスクについても理論的に説明してくれたこと

 

病院の先生だった人間です。

 

神様ではありませんので、できること、そしてできないこと、経験値でのわかること、わからないことを、真摯に教えてくれました

 

わたしは、この先生だったら、信頼できると納得した上で、自分なりの結論を出すことができました

 

80%以上が良性というならば、しっかり経過を見ていくことで、その結果については自分なりに責任を持とうと

 

確実な確定診断にはいたらなかったけど、私の心は晴れました

 

ひとは、一生懸命悩むだけ悩んで、落ち込むだけ落ち込んで、迷うだけ迷った末に、納得して自分での結論を出すことができれば、前に進めるものです

 

最終的な答えを自分で出す

 

そして、出した答えには自分で100%責任を持つ

 

だから、毎年わたしは、最終的に結論を出してくれた先生がいる病院の検診センターで乳がん検診を受けるようにしています。

 

遠方なので、仕事も休まなくてはならないし、交通費もかかるし、検診料も地元の病院で受けるより2倍以上高いです。

 

それでも、わたしは、もうこれ以上、何かあっても迷いたくないし、余計な心配もしたくないので、自分が信じる専門医のいる病院の検診センターで乳がん検診を受けると心に決めています。

 

お金の問題ではないのです。

 

自分のカラダの問題です。

 

わたしなりの信頼できる医師の見分け方

 

患者にとっては、医者の言葉は大きいです。

 

専門のお医者さんが言うことなら、なおさら信じるしかないと思ってしまいます。

 

とは言え、医者も人間だし、仕事(専門医)の前に個人であることを忘れないようにしたいと思います。

 

医者もリスクヘッジをしますし、考える方向性や価値観も人それぞれです。

 

どの医者の言葉を信じるかは、自分で決めなければなりません。

 

信頼できる医者かどうかを見極める際に、わたしなりの指標を持つようにしています。

 

1.検査結果のデータをみながら診断すること

2.患者の質問に真摯に向き合ってくれること

3.良い点、悪い点の両面を教えてくれること

4.なんでもかんでも可能性で片付けないこと

5.専門の分野で研究を続けていること

 

それから、テレビ番組などに出ていないこと、なども指標にしています。

 

本当に忙しい医師は、患者を朝から晩まで診ることで、めちゃくちゃ忙しい

 

テレビに出る暇があるなら、患者を診ているはず、というのがわたしの結論です。

 

それなのに、テレビ番組に出ているというのは、なぜ?と思ってしまいます。

 

メディアを使って社会に訴えたいことがある医師もいるとは思いますが、わたしは、基本的に、できる限りの時間を医療現場で患者さんを診ることに費やしていて、それ以外の時間を研究活動に費やしている医師を信頼します。

 

ネットの情報に振り回されるリスク

 

インターネットは、なんでも調べられ、とても便利なツールです。

 

でも、時にインターネットは、人を迷宮入りさせ、判断を狂わせる凶器にもなります。

 

インターネット上では、知識を持つ個人も、持たない個人も、なんでも情報を発信できる環境があります。

 

インターネット上の情報とはほどほどに付き合い、そして、ほどほどの距離感で、参考程度に情報に触れるということを念頭に置き、情報収集したいものです。

 

ネットの情報に振り回されることなく、まずは、自分のことを冷静に見てくれて、論理的にアドバイスをくれる人の言葉に耳を傾けることが大事だと思います。

 

また、身体的な悩みは、やはり、自分なりに探して、実際に会ってみて、話しをしてみて、心から信頼できると思える専門家の言葉に耳を傾け、相談した上で、自分なりの結論を出すことが大事だと思います。

 

また、自分が不安と恐怖で支配されているときは、自分の考えに大きなバイアスがかかっていること、そして、冷静な判断ができる状態ではないということも、頭の片隅に覚えておくと、今後自分がそういう心境に陥った時に、役立つかもしれません。 

 

乳がん検診を自分の意志と責任で毎年受ける

 

2~3人に1人がガンで亡くなると言われる今の時代、何のガンにいつ自分が侵されるかわからないものです。

 

全部のがん検診をやるわけにはいかないけど、少なくとも、わたしは、自分にリスクがあると思われるがん検診は、毎年しっかりと受診することにしています。

 

毎年しっかりと受けてても、ガンになってしまったら、それは仕方がない。

 

あとは、一生懸命に治療するしかありません。

 

大事なことは、「あの時、こうしておけばよかった」と後悔しないことです。

 

今できることは、今、確実にやっておく。

 

そうすることで自分の生命にも責任を持つことができます

 

みなさんも、どうぞご自身のお体をご自身でご自愛くださいね。

 

今日も明日もハッピーに、健やかに生きるためにも!

 

byちびまる